「見栄」と「理想我」としての本棚
旅行中、飛行機の中で読み終えたのは内田樹先生のこの本。
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/08/17
- メディア: 新書
- 購入: 37人 クリック: 520回
- この商品を含むブログ (193件) を見る
電子書籍に関して、目が疲れるとか付箋が貼れない、線が引けない、美しい装丁の本に対するフェティッシュが満たせないというのも僕個人にとってはマイナス要素だが、本質的には内田先生の問題に行き当たると思う。やはり「書類」と「本」は違うものだという感覚が僕にはあって、電子書籍は、本を書類扱いしているので、何となく気に食わなかったんだよね(絶版本や稀覯本を読めるようになる、というメリットは重々承知だが、本棚を形成できない、というのはやはりデメリットだろう)。やはりロマンティストの僕は、ベンヤミンではないが、本に漂う一回性のアウラというものをどこかで信じているのだな。