美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

国際日文研の「大衆文化」研究を中心に

最近、国際日本文化研究センターが立て続けに「大衆文化」についての研究成果をまとめて出版している。卒論でそのあたりをやりたい学生もいたりするので、それを中心に色々学術書をまとめ買い。

 

 

 

今回買ったのはこの三冊。ほかにもカドカワから何冊か出ているので、そっちも後でチェックする予定。

日本の植民地支配においての「ラジオの役割」はこれまでもそこそこ調べられてきたと思うが、メディア論などを加味して、膨らみが増したと思う。

インドにおいて、「在家」なのに「修行」する「家住行者」についてのモノグラフ。

千葉大学の趙景達先生のゼミ生が集まって編まれた論文集。重厚な「東アジアのサバルタンスタディーズ」といったところか。

現代韓国のある意味「裏面」を暴いたドキュメント。

こちらは「在日朝鮮人生活保護」、という副題が語っているように、戦後日本における在日朝鮮人が味わった苦難の歴史の検証。

ビリー・グラハムというものすごく斯界では有名な牧師だが、日本ではほとんど知られていない人物の伝記として、楽しみ。

たまたま目に入ってきた。アメリカ人の文化人類学者が日本人夫婦の「Intimate Disconnections」(これが原題。どう訳すべきか)を調べたもの。

 

 

研究者仲間の編著を中心に

最近、研究者仲間の友人が複数所属している「戦争社会学会」というところが中心となって、岩波書店から「戦争と社会」というシリーズを出した。それを中心に購入した書籍のご紹介。

 

 

 

 

学部ゼミか院ゼミでいくつか選んで輪読するか。

以下のも知り合いが編者の社会学系の書籍。

18歳で大阪(堺)を捨てた(笑)とは言え、やはり関西、阪神の都市文化というテーマには惹かれてしまう。思った以上に分厚くてびびる。知り合いの川野英二さん編集。

これまた知り合いの髙谷幸さん編集の「実践報告書」といった趣の論集。

 

やはりジョン・ダワー先生のは買っておくよな。

ヤバい組織への潜入取材の本らしい。朝日新聞の書評で知り、購入。

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台湾の文化人類学的研究を中心に

新学期が始まって、予算は下りた今頃は、毎年浮かれて一気に本を買うことが多い。今回は、日本の旧植民地たる台湾に関する研究書をまとめ買い。元々植民地期の朝鮮を研究フィールドにしている僕だが、やはり比較対象として台湾研究は外せない、というか、年々重みを増してきている。

 

まずは三尾裕子先生編集のもの。友人も何人か執筆している。前者所収の真宗大谷派の台湾布教に関する論文や、後者のような「宗教変容」をさんこうにすることになるだろう。

文化人類学史も僕の興味の範囲なので。

 

 

植野弘子、上水流久彦先生編集の2巻本。買い損ねておりました。

韓国ソウルにある「景福宮」という宮殿のクロノロジー。多少の知識はあるが、僕は今まで建物に注目する事は少なかったので、試しに購入。

京大の田中雅一先生のお弟子さんが中心に編んだもの。知り合いもいますし、タイトルが格好良いのでつい購入(編集者も知り合い)。

副題が「現代モンゴルにおける宗教とナショナリズム」とあるので、これは買わねば、と思いました。

 

國學院大學日本文化研究所関連の皆さんの執筆(知り合い多し)。

主に恩師と先輩、後輩、同期が執筆。結構分厚いので驚いた。

というわけで、今回のお買い物帳でした。

鈴木祥子「拾得の熱い夜アンコール!“われても末に演らんとぞ想ふ。”」

2022年最初のライブは、またもや京都拾得での鈴木祥子さんのライブでした。今日は「われても末に演らんとぞ想ふ」と題されたもので、もちろんこれは百人一首崇徳院の「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ」をもじったもの。つい先月「われた(分かれた)」と思ったら、もう今月に「逢ってしまった」のでファンとしては嬉しい限り。いつものように以下ではセットリストを書いていきますが、今日の曲目は「各アルバムから1曲は入れる、というセットリストを用意(祥子さん)」とのこと。デビュー時から最近まで、祥子さんの三十数年を圧縮したような内容でした。

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いつもより早めにライブはスタート。「自分史上最もショートにしてみた(祥子さんのツイートより)」というショートカットで白い襟の黒いワンピース(もしかしたらセパレートだったかも)の出で立ち。今日はピアノ(P)とウーリッツァー(W)の二つの鍵盤だけというシンプルな舞台。ピアノの時は背を我々に向けて、ウーリッツァーの時は正面を向く、という形でした。曲名の末尾は収録アルバムです。
1)ラジオのように(P)『Radiogenic』
2)Happiness(P)『Hourglass』
「ねえどうして手を離すの」と始まるこの曲、「25年も生きてきたけど判らない」という歌詞、今日は原曲のまま歌われました。もうこの曲が生まれてから30年以上・・・。

「今日はアルバムから各1曲、と思ったんですが、何を選んでも、重いですよね、皆さんご承知の通り(笑)」「自分の中のそういう部分を吐き出す、というのが私の曲作り(の核)」みたいなMCの後、「久々にライブで広島に行った時、広島の人は私のことを憶えてくれているだろうか、という気持ちを曲にした」のが
3)Do you still remember me?(W)『Romances Sans Paroles』
なのだそうです。その次に「この手の曲を敢えて前の方で演ります」と言って始められたのが
4)完全な愛(W)『私小説
でした。これが大好きなライブ友達は「あ、リクエストの前に歌われちゃった」という気持ちもあったとのことですが。
5)イケナイコトカイ(W)『Love, painful love』
岡村ちゃんこと岡村靖幸の名曲。以前祥子さんはこれをカヴァーしていますが、ノリノリになった祥子さん(岡村ちゃんがちょっと憑依していたような気も)がつい我々に「コール&レスポンス」を求めてしまい「あ、そうか、今はそう言うのってダメなんですよね」という一幕も。call & responseはイケナイコトカイ?
6)ぼくたちの旅(W)『CANDY APPLE RED』
ここで少しだけアクシデント発生。祥子さんが歌詞を入力しているiPadの電源が切れたので、充電ケーブルを繋いでいる間「電源が入るまでリクエストタイム。何か聞きたいのありますか?」となったのですが、数曲のリクエストはスルーされ(笑)、
7)風の扉(P)『風の扉』
が演奏されました。立て続けに
8)Frederick(P)→(W)『鈴木祥子
で、前半は終了。少し休憩となりました。

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後半は
9)swallow(W)『水の冠』
で始まりました。「この曲と同じキーがCの曲」ということで続けて
10)あなたを知っているから(W)『Harvest』

この曲好きなファン、多いんですよね。特に中高年男性(笑)。「三井のリハウス」の曲でしたね、これ。「帰ってきて つばめのように わたしはずっと ここにいる」という歌詞があり、前曲の「swallow」とは「ツバメ」つながりですね。


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11)わたしの望み(W)『Love, painful love』リクエス
さっきの7曲目の前に出ていたリクエストなのですが、祥子さんがここでそれを採用。Puffy吉村由美さんに頼まれて提供した曲ですね。祥子さんは「メッセージソングとして書いた」とおっしゃっていました。
12)夏はどこへ行った(W)『Viridian』
祥子さんの「自分へのリクエスト」ということで、デビュー曲(1988年5月発売)のこれがチョイスされました。「もう、記憶の彼方になりそうな昔の曲ですけど、こうしてライブで歌って改めて命が吹き込まれるというか、そんな気持ちになれます」とのこと。


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13)逆プロポーズ(仮。)(W)『Sweet Serenity』
これをライブで聞くのは久々なような気が。
14)メロディ(W)『Long Long Way Home』
「これでアルバム一曲ずつやったはずですが、他にあったっけ?」と祥子さんがいうので、7曲目の時にも出されたリクエストですが、Bacharachの彼の名曲で本編は終了。
15)I say a little prayer(W)→アカペラ『Shoko Suzuki Sings Bacharach & David』リクエス
この曲はサビの部分が変拍子なので、「これ、変拍子の練習になるね」と祥子先生指導の下、我々は手拍子の練習。


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当然即アンコールの拍手で再び祥子さんが登場。

e1)The days like these(W)リクエス
最初のこの曲はさわりだけをさらっとやったのですが、なんと山下久美子さんへの提供曲。僕は判らなかったのですが、他の人に聞いて知りましたが、これをリクエストした人、何者?
e2)5 years, /AND THEN…(W)『Sweet Serenity』リクエス
「私、例えばメジャーデビューした時とか、結婚した時とか、このまま人生にはレールが敷かれていて、それに乗れば何となく生きていけるんだろうな、と思っていたんですが、実はそんなことないんですよね」「この曲の歌詞にあるんですが、道はやっぱり自分で作るものなんですよね」
と祥子さんはしみじみ自分の歌詞に込めた意味を解説なさり、サビの部分を繰り返し熱唱。

これからどこに行くのかな?
これからだれに逢えるのかな?
あたし自由になれたかな?
コドクの意味がわかったのかな?

道はどこかにあるのかな?
自分で作るものなのかな?
愛はどこかにあるのかな?
自分のなかに育てるものなのかな?

 

e3)風に折れない花(W)『Harvest』リクエス
「ちょうどこの曲を歌いたいな、と思ったんですよ」ということで、「あなたを知っているから」と並んで人気のあるこの曲を。しみじみしましたね。


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ここでアンコールも終わり、かと思ったら、ダブルアンコールを受けて下さって、祥子さんが登場。本当に最後の曲は、最近出た洋楽のカヴァー集から
e4)Love of My Life(P)『My Eternal Songs〜BEARFOREST COVER BOOK Vol.1〜』リクエス
言わずと知れたQUEENの名曲。間奏で、まるでハープシコードチェンバロ)のような細かい運指の旋律を付けていました。たまたまですが、ちょうど6年前、東京世田谷の松本記念音楽迎賓館で、そういう楽器メインのライブにも行きましたねえ。
というわけで、今日のライブはここで終了。

ライブの後、まだ時間があったのでライブ友達と軽く談笑。リクエストが通らなくて少し悲しがっていた友人に「リクエストは、アーティストがその時に歌いたい曲を当てるゲーム」「アーティストは神様、と思っているなら、すぐにリクエストに応じるような人を神としてはいけない。それでは自動販売機と同じ扱いになる」などと偉そうなことをいって慰めました(笑)。しばらく京都、関西方面でライブはないかも知れませんが、この半年ほどの4回のライブで、取り敢えず「満腹」です、僕は。ありがとうございました。

鈴木祥子「かのおもひでに雪は降りつつ」@京都拾得

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今日も京都のライブハウス「拾得」での鈴木祥子さんのライブを見に行きました。今日のライブは題して「かのおもひでに雪は降りつつ」。8月、10月、12月と隔月でおこなわれた3DAYz『GOD Can Crush Me―拾得の熱い夜』のラストでした。一昨日あたりから京都は雪がちらついたりして、すごく寒くなっているのですが、今日も寒い寒い。このライブハウス、年末に何度か来ているのですが、あのときも寒かったことを思い出して、今日はヒートテックのタイツをはいたり、セーターを着たりして、厚着していきました(もちろん、大正解)。
いつものように、以下では今日のセットリストを書きつつ、感想を挟んでいきたいと思います。曲の末尾のアルファベットは、その時祥子さんのが使った楽器で「P」はピアノ、「W」はウーリッツァー、「G」はエレキギターです。今日はサポートメンバーが加わっての、バンドスタイル。メンバーは以下の通り。
Piano/Guitar/Vocal;鈴木祥子
Bass;名村武
Drums;三木宏士
Operation;中山佳敬
祥子さんのお衣装は黒のトップスに、白いスカート(左胸に赤い花のコサージュを付けたり外したりしていました)。

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1)愛は甘くない(P)
2)この愛を(P)


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まずはこの2曲を演奏した後「最初、2曲「愛」シリーズをお届けしましたが、今度は愛から恋へ移行してみたいと思います。名村さんも一緒に作って下さった『Candy Apple Red』から」と言って始められたのが
3)恋のショットガン(懲りないふたり)(P)
で、改めてこの曲はバンド形式に合うなあ、と思いました。
4)まだ30代の女(W)
祥子さんはウーリッツァーオルガンを愛用なさっていますが、このところは長距離移動が難しいということであまり使っていなかった気がしますが、修理が完了したのでしょうか。今日はこれが大活躍でした。
5)Father Figure(W)
この曲が好きなライブ友達は感涙(ちょっと失敗して仕切り直しもあったので、1.5倍の分量を聞けましたし)。
6)Paingiver(W→G)
この曲は最初ウーリッツァーで弾いていたのですが、その奥で名村さんがギターのチューニングをしていて、後半はギターでハードに演奏されました。


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祥子さんの弾きっぷりに「まるでパティ・スミスみたい」と名村さんが言ったからかどうかは知りませんが、その直後の曲は、そのカヴァーである
7)Frederick(W)
でした。この曲と次の曲は名村さんのベースのみで、ドラムの三木さんはお休み。
8)電波塔(P)
「この曲を好きと言ってくださる人が結構いて、リクエストされることも多いですね」「この曲を作っていた頃はJames Taylorの『JT』というアルバムをよく聴いていて、そういう曲を作りたいと思っていて」との裏話も。
9)Silent Dream(P)
この曲、実はなかなか曲名が思い出せなかったのですが、しっとりした良い曲ですよね。
10)God Can Crush Me(P)
最新シングルのチューンにして、今回の隔月ライブのメインタイトルでもあったこの曲、当然外せません。


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11)Be my baby→最後のファーストキス(W)
「さて、最新曲の次は1989年にタイムスリップします。この曲をバンドでやったら結構ロックしているじゃない、と思って入れました」というので何の曲かな、と思ったら、ビックリ。最初の「Be my baby」はちょっとしたおふざけです(ドラムの三木さんが仕掛けた)。


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12)True Romance(W)
これもバンドでやるのが良い曲ですよね。「音圧」が心地よい。一旦ここでライブ終了。この後はアンコール、ダブルアンコールとなります。

e1)風待ちジェット(W、リクエスト)
アンコールの拍手に祥子さん一人がまず戻ってきて、リクエスト募集。坂本真綾さんに提供した曲のセルフカバー。結構この拾得でこの曲をやっている気がします。


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e2)「遠く去るもの(Faraway Song)」(W、リクエスト)
これはレアじゃないかな。

この曲の後、名村さん、三木さんが再登場して、バンド形式で
e3)あたしの場所で(W)
「さっきの「Faraway Song」は遠くに行っちゃう曲ですが、これは旅から帰ってきてああ疲れた、という感慨ってあるじゃないですか。そういう曲です(笑)」とのことでした。
ここでまた3人は退場。今日はここで終わりかな、と思ったら、祥子さんがダブルアンコールに応えてくれて、以下の二曲のリクエストがアクセプトされました。
e4)東京で生まれた女(W)
関西でのライブだと、誰からリクエストしますよね、これ。Nice Choice!
e5)Close To You(W、The Carpenters
祥子さんは過去に『Shoko Suzuki Sings Bacharach & David』というミニアルバムを作成していますが(ディレクターは名村さん)、このリクエストにすっと応えてくださった祥子さん、すごい。リクエストしたライブ友達もGood Job!

今日のライブはこれで本当に終了。京都やライブハウスの寒さ(笑)も忘れるような熱演でしたね、今回も。来月の「アンコールライブ」も楽しみです(卒論提出2日前なのですが、僕は当然学生諸君を放置してこのライブに馳せ参じる予定)。それでは、今日はこのあたりで。

鈴木祥子「二条の月の影のさやけさ」@京都拾得

本日も、鈴木祥子さんのライブに行って参りました。今年はこのコロナ禍のもと、2ヶ月ごとに3回ここ拾得でライブをやることになっており、今日はその2回目。タイトルは「二条の月の影のさやけさ」と題されたもので、これは十数年前、祥子さんが京都にお住まいだったのが川端二条だった、ということに由来しますが、セットリストも「私の曲で、月が主題だったり、歌詞に月という言葉が入っていたり、そして声を出してのコールアンドレスポンスがなかなか出来ないご時世なので、月にまつわるバラード曲を中心に選んでみました」とのこと。以下ではいつものようにセットリストと簡単な感想などをはさんでお届けします。

 結構ギリギリまで祥子さんが熱の入ったリハーサルをされたようで、予定よりちょっと遅れて入場。そして耳に入ってきたのは、来月発売される予定の『My Eternal Songs; Bearforest Cover Book vol.1』の音源じゃないですか!祥子さんのライブで、祥子さんの歌で客入れ、というのは初めてのような気がします。まだリハーサルが続いているかのような錯覚を覚えましたし、僕は既に予約済みですが、このカヴァーアルバムへの期待も一気に高まります。
 祥子さんは肩の出た白のブラウスと黒いスカートで登場(今日のブラウスは、上記のカヴァーアルバムの告知の写真に着ていらっしゃるものと同じだったのでは)。そして、最初に今日のセットリストの傾向を述べてから始められたのが

1)月の足音
でした。この曲、ライブで演奏されるのはすごくレアだと思います。


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その後続けて演奏されたのが
2)Sweet Basil
で、これは歌詞の最初に「ah 月夜の窓辺」とあるからですね。立て続けに、初期アルバム『水の冠』から2曲で、意表を突かれた、というのが正直なところ。


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3)Sweet Sweet Baby
この曲も「帰らぬ人を 許すしかない 赤い月」という歌詞がありますね。


4)サヨナラの朗読
これは超レア、じゃないでしょうか?僕も聞いたときに「『Viridian』に入っていた曲だよな」としか判らず、今、歌詞カードを見て確認しました。「ah 月に照らされて ah似顔絵のようね」というように、これにも「月」がありました。


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祥子さん曰く「デビューからしばらく川村真澄さんに歌詞を書いていただいていましたが、今の自分がこの歌詞を歌うとどうなるだろう、と言うと自分で歌うんだから変ですが、そういう興味があります」とのことで、今日、初期の曲が多かったのは「月」縛りというだけでもないようでした。
 ここで祥子さんは「私の曲で、月、といえばどんな曲が思い浮かびますか?」と聞いてきたので、ライブ仲間のYさんが「水の中の月」と最前列で答えたので、そのまま
5)水の中の月
となりました。ここで祥子さんの裏話として「歌詞のサビの部分、私は2番に回されたのを1番で歌いたかったのに、その時のディレクターにひっくり返されて恨みがあるので(笑)、今回はそのもとの形で歌います」とおっしゃり、先に「悲しみの川底に 沈む月の輝き」と歌い、2番で「どこへ消えてしまうの 何故すべては終わるの」と歌われました。そのままシームレスに
6)波の化石(ファシル)
が歌われました。これもライブではレアでしょうね。「見下ろしていた 月の夜」との歌詞あり、
7)サンデー バザール
8)ステイションワゴン
9)夢の庭で
10)どこにもかえらない
淡々とライブは進んでいったのですが、いつもなら客との「call & response」があるこの曲、大声を出さずマスクの下から我々はハミングをすることに(笑)。
11)言葉
12)エコロジーバッグ
祥子さん曰く「今まで何回かこの曲に対してリクエストを受けていたんですが、なかなか歌う気になれなかった。でも今日は歌います」
13)タイトル未定
新曲。実は某アーティストに提供しようとして没になった曲なのだそうで、メロディだけしか渡していなくて、最近自分で歌詞を付けたとのこと。
14)そしてなお永遠に
今更ですが「あなたを信じます あなたを賛美します」という歌詞のせいで、いつもにましてこの曲が讃美歌っぽく聞こえました。
15)助けて!神様。(So Help Me, God!)
加納エミリさんと組んで、この前出たばかりのシングルですね。「既婚者は黙ってなさい」はい、黙ります(笑)。
16)月とSnap Shot
17)恋人たちの月
今日は時間が押していたのか、休憩無しで一気にここで演奏して、本編は終了。以下はアンコールですが、アンコールはすべて客席から飛んだリクエスト。


e1)優しい雨
祥子さんも「久々に歌ったなあ、これ」
e2)名前を呼んで
これも祥子さん、久々のようで、「どのコードだったっけ?」と手探りで開始。僕はサビの転調も含めて、結構好きな曲です。


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e3)新しい愛の詩
最後に激しく、この曲で締め。


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 「緊急事態宣言」が一応解かれたとは言え、まだ色々制約もあるので、我々ファン同士も立ち話もそこそこに帰路につきました。でも、こうしてライブをしていただくだけでもありがたい限り。ライブ友達と2ヶ月半後の再会を期してサヨナラしました。

鈴木祥子@拾得「SZK56直前SP」

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「拾得」入口

今日は久々のライブ。京都の老舗ライブハウス「拾得」にて、鈴木祥子さんの「SZK56直前SP」と題されたライブでした。これはネタばらしすると「鈴木さんがあと20日ほどで56歳になる直前のスペシャルライブ」という意味です。祥子さんは「55歳はまだ納得がいったけど、56歳というのは・・・」とおっしゃっていましたが(笑)。

さて、いつもの如く、セットリストと簡単な感想などを挟んでレポートしたいと思います。特に今回は、色々な事情で参加できなかったライブ友達が複数いて、彼らのために書く、という約束になってしまったので(なくても書きますけど)。

今日は祥子さん一人で、ずっと拾得のアップライトピアノで弾き語りというシンプルなスタイル。祥子さんは黒の涼しげなワンピースで登場。友人が言っていたのですが、このライブは先日亡くなった「センチメンタル・シティ・ロマンス」の中野督夫さんと「詩人の血」の渡辺善太郎さんに捧げる、と直前にもおっしゃっていましたから、そういうニュアンスもあったのかも知れません。

1)幸福の樹

これはライブでは久々と祥子さんもおっしゃっていました。僕もライブで聞いた記憶が殆どない。祥子さんは「川村真澄さんの『誰もが心の中 育てている リボンを付けた 幸福の樹 あんまり何げなくて ありふれて 枯れたときにはじめて その名前を知る』というビターな歌詞が(年を取ると)しみる」というニュアンスのことをおっしゃっていました。

2)水の冠

これは「幸福の樹」と同様、「Eコード」だそうです。その流れで。


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3)南にドライヴして

この曲の時、祥子さんの「ギアが上がった」というか、声の張りが一段と高くなった気がします。

4)水の中の月

祥子さんの切ない系の曲で、僕も好きな曲。この曲から切れ目なしに

5)夏はどこへ行った

というデビュー曲へ。祥子さんが「皆さんの中で、これのシングルCD、短冊みたいなあのCD買って下さった方いらっしゃいます?」と訊くと、一人手を挙げたので、「その節はありがとうございます。そのまま33年以上も・・・。あのシングルCDの写真、暗い感じのやつでしたよね。本当はもっと明るいのもあったのに(あれが選ばれて)、当時の(ソニーの)宣伝の戦略が(笑)」とおっしゃっていたのですが、恐らく売り出し方として「おとなしげな文学少女っぽいイメージ」を大事にしていたと言うことでしょうね。デビューアルバム『VIRIDIAN』もうつむいた写真でしたし。


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6)モノクロームの夏

夏、といえばやはりこの曲、とご本人もファンも一致して思っているこの曲が歌われました。

7)日記(リクエスト)

いきなり「何か聴きたい曲は」とリクエストが募られ、数曲が一旦ペンディングとなり、この曲が選ばれました。

8)ベイビーイッツユー

「この曲で第一部を終えるので、景気づけに明るい曲でもやりましょうか?」と始められたこの曲。祥子さんは「男はつらいよ」が好きなので「今の台詞、何か寅さんっぽかったですよね。何か景気づけに明るい曲でもやってやろうじゃないか、みたいな感じで(笑)」とおっしゃっていましたが、途中で祥子さんの歌詞が飛び、最前列に座っている(恐らく歌詞も憶えているであろう)コアなファンに「何だっけ」と目配せしたのですが、マスク着用が義務化されているこのご時世もあり、大きな声を上げて良いのかという葛藤が一瞬会場を支配しましたよね、あれ・・・。

「ひとりきり 生きていく なんて素敵なの」というこの曲のサビについて「素敵じゃねえよ!」とやさぐれるパターンも今までありましたが、今日は「一人でも素敵かも知れないけど、二人、もっと大勢で生きていくのも、もちろん素敵ですよね」という、今まで余り見たことのないモードでした。ここで一旦休憩(換気タイム)。


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9)GOD Can Crush Me

最新シングル、第二部のスタートで来ました。僕はこの曲を最初に聴いたとき、曲調とかは全く違いますが、宗教的な語彙でのポップスということで、マドンナの「Papa Don't Preach」を思い出しました。GODとPapaという似たような権威者、という連想ですが。


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10)愛と幻想の旅立ち

祥子さんはこの曲、途中まで左手1本、つまりベースラインだけで弾き語りしていました。こういうのもできるんだ・・・。「私のレコードレーベルのBearforest Recordsも設立から12年が経ちましたが、この曲も少し歌詞を変更して、リミックスして「BearforestのBest Singles」に入れたいと思っているんですよ」とのこと。

11)東京で生まれた女

「これはもちろん『大阪で生まれた女』のパロディなわけですが、住んでいた川端二条から出町柳までの道すがらこの曲は浮かんできた」とのことです。僕も今日の帰り道は祥子さんがこの曲を着想したルートを辿って帰宅しました(笑)。ちょうど帰路の途中なので。

12)両手いっぱい(リクエスト)

これは第一部で募られたリクエストが「復活」して取り上げられた形。「(楽屋に帰って確認したら)難しい曲なんですが、チャレンジ好きな私は敢えて」とおっしゃり、採用。


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13)夜の中へ

「これも難しい曲ですが、もう一曲チャレンジ」とのこと。

14)海辺とラジオ

いかにも夏、という感じで良いですね、この選曲。

この曲の後しみじみと祥子さんは「こんな状況下で、皆さんがこうして集まってくれたことがしみじみ嬉しい」という趣旨のことをおっしゃいましたが、我々としても京都に来てくれたことが嬉しいし、明日から京都も再び「蔓延防止措置」で、ちゃんと活動できなくなる直前というタイミングに胸をなで下ろしました(笑)。ほんと、ギリギリセーフ。

15)Adios

というお別れの歌で、第二部は終了。以下はアンコールです。

16)逆プロポーズ(仮)(リクエスト)

この曲のリクエストがアクセプトされた友人はガッツポーズ(笑)。

17)GOD Can Crush Me (reprise)

最新シングルをもう一回。改めて歌詞を聴くと、「我々を試みに遭わせず」という「主の祈り」に近いものを感じました。

18)危ない橋

この曲で今回のライブは終了。

コロナ禍で人に実際に会うこと自体減っている中、ますますライブというものは貴重だな、という思いを新たにしました。

今後約2ヶ月ごとに祥子さんがこの拾得に来てライブをやってくれる予定なのですが(10月、12月)、「今度会うときは、お互いワクチン二回目、終わっていれば良いね」ということをファン同士、小声でお互いささやきながら、お別れしました(打ち上げもできず。残念)。