美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

沖縄と原爆の「語り」

最近、宗教界(主に仏教のだが)の「戦後の平和運動」についてちょっと調べていて、積ん読だった本もパラパラ読んだりしている。今日読んでいたのはこれ。

読んだのは沖縄に関する第3章と、原爆に関する第4章。この本は「輿論public opinion」と「世論popular sentiments」を対比させるという手法を採っているのだが(もともとの言い出しっぺだった佐藤卓己先生は最近『輿論と世論―日本的民意の系譜学 (新潮選書)』を出したけど)、「ひめゆり」やら「原爆」を「平和国家日本」のアイデンティティとすることに恬として恥じない戦後日本の歩みに、今更ながら気付かされる。そういえば、ドキュメンタリーの「ひめゆり」、見に行くの忘れてた・・・。「京都シネマ」でやっていたのに。しまった。
福間さんの本を読みながら、広島県出身で、父親が被爆したという浜田省吾の「八月の歌」を思い出す(このブログで既に何度か言及しているけど)。

八月になるたびに
広島(ヒロシマ)の名のもとに
平和を唱えるこの国
アジアに何を償ってきた
おれ達が組み立てた車が
アジアのどこかの街角で
焼かれるニュースを見た

入っているのは『J.BOY』です。