美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

高学歴ヘタレ男子三部作

高田先生の「高学歴ヘタレ男子」のホモソーシャリティ批判トリロジー(勝手にそう命名しておきます)の第三作目を電車の中で読了。

スタンスは前二作(『文学部をめぐる病い?教養主義・ナチス・旧制高校』と『グロテスクな教養 (ちくま新書(539))』)とほぼ同じ。自分も批判対象の一人と判っていながら、マゾ的な感覚からか、高田先生の本を読むのを止められない(笑)。今回、僕が一番膝を打ったのは、つぎの箇所。

東大法学部的な学歴エリートたちが、なぜかむしろ「異端児」を、その反俗的・反権力的ありようを(ひそかに)畏敬するところに、日本の特徴があらわれるのである。(pp.249-250)

僕は文学部で、当時の旧制高校出身エリートとは全く立場が違うけど、「東大(出)なのに」という枕詞が付けられるような友人を勝手に誇らしく思う事ってよくあるもんな。自分は全く「道」を踏み外さずにね。
今度高田先生には、ご自身も入ると思うが「高学歴女子」の生き様について書いて欲しい、などと勝手な期待を持ってしまう。