美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

引導を渡す?

携帯電話に、未登録の番号から掛かってきた。取ってみると、3年前に修士課程を修了したOBのK君からだった。久しぶり、どうしたの急に、と水を向けると、簡単にいえば進路というか、転職の相談だった。僕もまあまあ知っている「日本語教師」という業界への転職を考えているとのことだが、正直言って過当競争の厳しい業種だし、日本だろうがアジアのどこかの国に行こうが当然ながら高収入も見込めない(はずだ)から、やんわりと「行かない方が良いよ」と諭す。
彼としては、現在の仕事からどうしても離れたくて、ある意味desperatelyに僕に相談してきたのだと思うが、結局僕が彼の気持ちに水を差すようなことを言わざるを得なくなってしまった。「引導を渡す」のもなかなかつらいぜ。