美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

「民意」は大切に

大阪府立大「名前だけ」4割超 府民調査で“顔が見えない”実態」という記事をネットで読み、すげー記事だなあ、と呆れた。まず、こういうしょーもないアンケートを採ったことに呆れ、橋下におもねるような記事タイトル及び内容にしていることに再び呆れ、怒る。これは、僕が似たような大学に勤めているから、というのもあるけど、ひどいなあ。「府立大なんて要らないでしょ」とか妄言ぶち挙げた知事の発言に何とかすり寄ろうとしてこの筆致。でも、アンケート結果がそれを裏切っているという皮肉(さすがにアンケート結果までは捏造できなかったか)。いつこの報道機関は「木鐸」から「提灯」になったんでしょうか。元からか。

「名前だけなら聞いたことがある」という回答が4割以上を占め、橋下知事の「顔が見えない」という府立大批判を裏付けるかのような格好になった」

とあるけど、大体さあ、大学の顔が見えないって、どこまで府民の側が知れば「顔が見える」ということになるのかも判らないし、他の有名大学にしても、まさに「有名である」「有名な教授がいる」以外の「顔」が見えているというのか。こういうのはまさに「いちゃもん」としか言いようがない。何が「裏付けるかのような格好になった」だ、アホが。
確認しておきたいのは府民の96・5%が府立大の存在を知っていた」「「大阪に公立大学はなくてもよい」という回答は1・3%」という部分。充分じゃねーか、と思う。96.5%の人が知っていて、1.3%の人しか「つぶしてもええんちゃう」と言っていないことに注目すれば(大事なことなので二度言いました)、民意を大事にする知事のことですから(というか、自分の独断の正統性を民意にだけ依拠しているという方が正確だけど)、この大学に対する政策は自ずと決まるってものでしょう。