これは面白い
先日、『考える人』の最新刊(特集は伝記、自伝の勧め)を買って読んだのだが、そこで推薦されていた中野好夫の『蘆花徳富健次郎』を昨晩から読み始めたが、さすが名作の誉れ高いこの作品、面白い。といっても全三巻の大作、僕はまだ一巻の百数十ページしか読んでいないが、この夏休みの楽しみとして読み進めていくつもり。
- 作者: 中野好夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1984/07
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あと、僕が中野好夫が好きな理由は、弟子たちの証言から透けて見える「教師」としての姿が非常に好ましいからだ(後に英文学者になった弟子たちはもとより、例えば作家の丸谷才一や吉行淳之介などの「中野好夫像」も興味深い)。とても厳しい授業をして震え上がらせる人だったらしいが、基本的には「口の悪い人情家(しかもその人情に押し流されまいとする強固な意志も併せ持つ)」であったことが想像できるからである。