美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

今朝の新聞を見て

今朝、朝刊を読んでいて気になったこと。河合塾が一面広告で

今日、
東大を受験するキミを
誇りに思う。

なんて広告を出していたんだけど、「東大」ではなく「大学」にすればいいのに、と素直に思う(ちなみに僕は、18年ほど前に東大を受けた、元河合塾グリーンコース生です。「なかのひと」の解析によると河合塾からのアクセスがこのブログにあったので、追記しておく)。ついでにいうと「誇りに思う」という言葉遣い、まだ日本語としてはしっくり来ないものがある気がするなあ。も一つついでに言うと、謙譲の美徳を持った日本人として(嘘)、「誇りに思う」なんて言葉は戦死したりした時じゃないとしっくり来ない(例えば大金持ちになった息子を誇りに思う、なんて言うのは恥ずかしいんじゃないの)。
まあとにかく、今日から国公立の二次試験。受験生の皆さんと同業者の方、ご苦労様です。

もう一つ気になったのは、学長選挙のいざこざの特集記事(朝日朝刊)。結構各地で揉めてるなあ。上からのごり押しはこれほど強いものなのね、と改めて嘆息。よく「学長にも経営的センスの持ち主を」と言われていて、それはそれで説得力があるけど、学長にそういうセンスって絶対的に必要なのか、そもそも大学というのは「すぐに役に立たないものをじっくり勉強する場所」じゃなかったのかということをもう一度考えたい、などと反時代的に、特にそういう学問の代表格である文学部所属教員として思うのだった。