美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

蜥蜴のしっぽ切りの様相を

呈しているなあ、と思ったのが、今回のNHKの「女性国際戦犯法廷」の番組改変訴訟の判決。
判決自体は僕個人としては出て良かった判決だと思っているけど(この手の裁判で、久々に明るい話題だ)、現政権の中枢にいる人々の関与に関しては十分な証拠無しとして退けてしまった。安倍首相は「これで私が無関係(介入していない)だと証明された」と言うし、中川昭一政調会長に至っては「私の方こそ被害者だ」とか言っているもんな。
以前、沖縄戦における「自決命令があったかどうか」という話題について書いたことがあったけど、明確に「死ね」と言われなくても、「いざというときは、判っているんだろうな」という一言だって、十分「脅し」であり「命令」になると僕は思っている。今回の問題も、「忖度」という言葉が使われているけど、まさにそういう状況だったと思う。大体「脅迫」というのは相手の忖度というか、想像力を駆使させることで成立するんだし。