美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

映画史/オタク文化/宗教研究など

これで2017年度の予算は使い切ったかな。この数ヶ月で出た、興味深い本を慌ててゲット。

動く墓──沖縄の都市移住者と祖先祭祀

動く墓──沖縄の都市移住者と祖先祭祀

このところ毎年沖縄に行っていて、向こうの立派なお墓も数え切れないほど見ているが、その変容はよく知らないので、これで勉強しようと思う。
阿片帝国日本と朝鮮人

阿片帝国日本と朝鮮人

阿片というと「アヘン戦争」がすぐに思い浮かぶだろうが、実は日本は阿片を作り売っていた帝国であったのだ。友人の吉澤文寿さんも翻訳者の一人。
制度としての宗教 (南山大学学術叢書)

制度としての宗教 (南山大学学術叢書)

大学院の大先輩で、著名なエリアーデ研究者の奥山先生の最新刊。最近は日本近代のことをやっていらしたとは、寡聞にして知らなかった。
オタク文化と宗教の臨界

オタク文化と宗教の臨界

筑波大学の博士論文が、こうして刊行。おめでとう、今井君。彼のような存在がいるおかげで、僕がこっち方面にしゃしゃり出ないで済んでいる(笑)。彼の神社の「痛絵馬」や「聖地巡礼」についての論文にコメントしたりしたこともある。
コリアン・シネマ――北朝鮮・韓国・トランスナショナル

コリアン・シネマ――北朝鮮・韓国・トランスナショナル

ハリウッド映画と聖書

ハリウッド映画と聖書

最後は映画史の研究を2冊。共にみすず書房から出た浩瀚なもの。面白そう。

知り合いの編著を中心に

3月は年度末。ということで、予算の使い切りも兼ねて、知り合いが関わった本を中心に何冊か購入。

帝国日本の移動と動員

帝国日本の移動と動員

知り合いの石原俊さんも執筆しているので購入。他にも編者の飯塚先生とも昔科研でご一緒したし、朝鮮史研究仲間の石川亮太さん、水谷清佳さんも執筆している。広瀬玲子先生の「植民地朝鮮における愛国婦人会」も僕には興味深いな。
イスラームは特殊か: 西アジアの宗教と政治の系譜

イスラームは特殊か: 西アジアの宗教と政治の系譜

これも、編者お二人が知り合い(後輩)。あと、伊達聖伸君(フランスのライシテ研究)や嶋田英晴君(駒場の同期。中世ユダヤ史)も執筆。古代から近現代まで、広くカバーしている。こういう類書は少ないと思う。2016年夏に逝去された飯田先生の遺稿集。僕は飯田先生の前著『在日コリアンの宗教と祭り―民族と宗教の社会学』を書評したりして仲良くしていただき、ご葬儀にも参列した。その遺稿集を娘さん(今は僕の大学院の後輩)がまとめられたもの。
歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

話題になっている本。僕の興味ともばっちり合う。というか、ここ十数年、ある意味「戦ってきた対象」を分析してくれていると言った方が正確か。
水子供養 商品としての儀式――近代日本のジェンダー/セクシュアリティと宗教

水子供養 商品としての儀式――近代日本のジェンダー/セクシュアリティと宗教

待望の邦訳。水子供養の商業主義的な側面を鋭く照射している。アメリカ人の日本宗教研究者による水子供養研究の金字塔。故ウィリアム・ラフルーア先生の『水子―“中絶”をめぐる日本文化の底流』と並んで検討するべき書。
戸籍と無戸籍――「日本人」の輪郭

戸籍と無戸籍――「日本人」の輪郭

昨年のサントリー学芸賞を取った2冊も購入。遠藤さんの研究は、前著『近代日本の植民地統治における国籍と戸籍―満洲・朝鮮・台湾―』から気になっていた。

まだ30周年の女は〜鈴木祥子ソロライブin京都拾得


一気に春がやってきたような陽気の休日、僕は京都の伝統的ライブハウス「拾得」に鈴木祥子さんのライブを見に行って参りました。ここでのライブは、去年の10月以来、約5ヶ月ぶり。僕を含めた関西のファン(遠征してきた人も多かったですが。一番遠くからはなんとロサンゼルス!)が再び集結しました。今回の客入れのBGMは昨年の今日、東京の音響ハウスで行われたレコーディングライブの音源でした。僕は残念ながら行けなかったので、素直に嬉しかったですが、いきなり「3月のせい」という曲が流れてきて、思わず笑ってしまいました。
ではいつものようにセットリストと感想などを挟んでいきたいと思います。
先程言ったように、開演前には昨年のレコーディングライブ音源が流れていたわけですが、「Angel」という曲が流れていたあたりで祥子さんが登場し(スカートがグレー地の着物のような花柄のものでした)、そのままその曲の続きのサビをアップライトのピアノで熱唱するというスタート。ということで
1)Angel(P)
でした。立て続けに
2)もう一度(P)
3)ステイションワゴン(P)
となりましたが、この「ステイションワゴン」の途中、恐らく似たコードなのか、「You're my everything」に一瞬移行しました。

4)危ない橋(P)
5)センチメンタル・ラブレター(P)
6)ローズピンクのチーク(P)
この曲は、祥子さんが京都に住んでいる時、八坂神社、四条通を一人で歩いている時、周りの家族連れやカップルを見て少しだけやさぐれて(笑)「世間並みの〜」という歌詞とメロディが浮かび、自宅の留守電に携帯から吹き込んで、帰宅後に作ったそうです。
7)Do you still remember me?
祥子さん曰く「この“Do you still remember me?”という曲は、70年代の頃の女性シンガーソングライター、例えば金延幸子さんとかを意識して作ったんですよね。で、今日の前髪も70年代っぽい前髪にしてきました(笑)。」
8)愛は甘くない(P)
9)A型の恋人
「これはアメリカンなノリの曲ですね。」「これから気持ち悪い語りが入ります(笑)」と間奏部分での語りの時におっしゃいました。
ここで一段落付いて、祥子さんが今回のライブについての説明をはじめました。祥子さん曰く「今日のライブのテーマは私にとっての70年代、というものなのですが、今回のセットリストも、私の中で70年代を感じる曲を意識して選んでみました」「やはり、60年だ、70年代生まれの違いというか、物心ついて見たもの、聞いたものの違いというのはあって、70年代はふわっとしたフィーリングで押し通せるというか、それまで理由をちゃんと述べてきたようなことをフィーリングで言っちゃう、という面があったような気がします(大意)」「で、70年代は名だたる作曲家、作詞家が「歌謡曲」というのを作って、それに対抗するフォーク、ニューミュージックなどがあり、お互いを高めていたと思います」
そして70年代の祥子少女に深い印象を与えた曲を3曲連続でカバー。まず一曲目は「私が家庭用のカセットレコーダーに初めて吹き込んだ曲」という
10)赤い風船(浅田美代子)(P)
が披露されました。
僕は残念ながら反応できなかったのですが(当方71年生まれ)、60年代生まれの観客は大喜び(笑)。
11)ぼく(松本ちえこ)(P)
祥子さん曰く「僕、という自称の女の子というコンセプトは非常に斬新で早かったのでは」「松本ちえこさんは、隣にいそうで、でもやっぱりいなさそうと言う身近なアイドルの先駆けだったのでは」。

12)逃避行(麻生よう子)(P)
祥子さんが好きな「70年代の白眉」とまでプッシュする曲。
取り敢えず70年代カバーはここまでで、祥子さんのオリジナル曲に戻ります。
13)ラジオのように(P)
14)sweet serenity(P)
これはリクエストから。
15)sickness (P)
これもリクエスト。リクエストした人、ナイス!僕も好きな曲です。

16)月とsnapshots(P→D→P)
これは知り合いのRさんのリクエスト。これを聞いた祥子さん「出たよ、これ!(会場爆笑)」でもノリノリで演奏して、ピアノの横に設置してあったドラムセットに「あら、こんな所にドラムが」などと言いつつ移動。ドラマーとしても祥子さんが大好きな僕は、真っ正面で拝見でき、感無量。
17)ノースバウンド・アイランド急行〜リミのテーマ(新曲)(P)
祥子さん曰く「たまたまですが、さっき歌った「月とsnapshots」の2018年度版というか、女がどこかに生きたがる、という曲ですね、これ」
18)星のたばたき(P)
何度も聞いていますが、早くCD化してください、と懇願したくなる美メロの曲です。
祥子さんは少ししんみりとしながら「デビューしてから20年経った時、その時もう10年続けられるか、自分でモチベーションを保っていけるのか正直わからなかった。でもこの30周年に至ることができたのは、間違いなく(目の前にいる)皆さんのお陰です。ありがとうございます」と言うようなことをおっしゃったので、こちらとしても有難いというか、「いつもプレゼントをもらっているのはこちらですよ!」と言いたくなりました。
本編はここまで、以下はアンコールです。
e1)二人の願い(新曲)(P)
これは祥子さんが沖縄旅行中、安座真で着想した曲だそうです。
e2)恋のショットガン(懲りないふたり)(P→D→P)
慌てて控室から戻った祥子さん、靴も履かずにどかどかと最高のドラムを聴かせてくれました。これにてライブは終了。
僕は今回祥子さんが歌った70年代はリアルに感じることができない世代なわけですが(70年代末期なら何とか)、僕にとっての80年代などは、まさに色んな僕の趣味の基礎を作っているよなあ、と改めて考えたりしました(あとの打ち上げで、ファン仲間で斉藤由貴ちゃんの話題で盛り上がってしまいました(笑))。そして次はデビュー30周年の記念ライブが京都と東京で7月に行われることも正式発表。僕は恐らく京都会場に駆けつけることになるでしょう。

偽史・トラウマ・安楽死など

今年に入って初めての学術書の注文。

近代宗教・オカルトと偽史は「相性が良い」ので、僕も何となくは気にしていたが、知り合いを含めた皆さんでやったシンポの結実がでたので購入。中村さんのお名前は聞いていたが、とうとう鶴首して待っていた博士論文の刊行。
安楽死を遂げるまで

安楽死を遂げるまで

これはドキュメントだが、生命倫理の専門家もお勧めしていたので購入。早世してしまった山根さんという方の遺稿集。友人の板垣竜太君たちが編集。何度か学会でお会いしている金さんの本。似たテーマでは、小野容照君の本『帝国日本と朝鮮野球 - 憧憬とナショナリズムの隘路 (中公叢書)』もあるが(去年彼からもらった)、朝鮮の近代スポーツ史も徐々に分厚くなってきているな。一応僕も大谷派門徒だし、あと「内部からの告発・改革」にも注目しているので、購入。
幼なじみ萌え ラブコメ恋愛文化史

幼なじみ萌え ラブコメ恋愛文化史

「幼なじみ」って、確かに深く考えたことなかったんだけど、重要な「属性」だよな。
日本神話はいかに描かれてきたか: 近代国家が求めたイメージ (新潮選書)

日本神話はいかに描かれてきたか: 近代国家が求めたイメージ (新潮選書)

こういう「近代が古代や神話にどういうイメージを投射したか」というのは常に僕も気にしているテーマ。
原発事故と科学的方法 (岩波科学ライブラリー)

原発事故と科学的方法 (岩波科学ライブラリー)

Twitterも時々拝見しているが、牧野先生の最初の本に戻って「復習」したくなったので。

映画史と韓国研究(生命倫理系)を中心に

先週頼んだ学術書が届いたので、取り急ぎのご紹介。ここ数年で「映画史」を卒論で扱おうとするゼミ生に刺激され、彼らの為でもあり、自分の興味もありで映画史の本と、あとは本職である韓国関係の本をまとめ買い。

以前植民地期についての本も出されていた(それは既に購入済み)李英載さんの本。もう、こういうのが学術書になる時代なんだなあ、と感慨深い。
日本映画の海外進出──文化戦略の歴史

日本映画の海外進出──文化戦略の歴史

論文集。いくつか台湾や満洲華北に関する論考もあり、参考になる。
日中映画交流史

日中映画交流史

表紙の山口淑子さんが色っぽい、というのはともかく(土門拳の写真だそうな)、戦後の高倉健と山口百惠の人気についても書かれていて、面白そう。
韓国映画100年史――その誕生からグローバル展開まで

韓国映画100年史――その誕生からグローバル展開まで

最近出た概説書の翻訳。図版が多いのが気に入った。知り合いの株本さんの博士論文。出ていたのを今まで知らなかった。申し訳ありません。日韓のホスピスの比較という、これまで類書のない分野。これまた知り合いの澤野さんの博士論文。女性の韓国研究者(生命倫理依り)の博論が2冊今年は出たわけだ。めでたい。
済州島 海女(チャムス)の民族誌 (済州学研究センター済州学叢書)

済州島 海女(チャムス)の民族誌 (済州学研究センター済州学叢書)

  • 作者: アン・ミジョン,小島孝夫,キム・スンイム
  • 出版社/メーカー: アルファベータブックス
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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済州島の特徴の一つである海女にスポットを当てた研究書。
出生前診断 受ける受けない誰が決めるの?ーー遺伝相談の歴史に学ぶ

出生前診断 受ける受けない誰が決めるの?ーー遺伝相談の歴史に学ぶ

  • 作者: 山中美智子,玉井真理子,坂井律子,佐藤孝道,月野隆一,富和清隆,本田まり,吉岡章,藤田潤,小野正恵,青木美紀子
  • 出版社/メーカー: 生活書院
  • 発売日: 2017/12/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
Twitterで情報が回ってきたので、購入。Twitterって、本当はそういう方面で活用したかったんだけどね(遠い目)。
アメリカ創価学会<SGI-USA>の55年

アメリカ創価学会の55年

研究者仲間の秋庭先生の本。以前、学会でも発表を拝聴したことがある。
アメリカ 暴力の世紀――第二次大戦以降の戦争とテロ

アメリカ 暴力の世紀――第二次大戦以降の戦争とテロ

ジョン・ダワー先生の新刊。原題も「The Violent American Century」というのね。そのまんまや。
ひきこもりの国民主義

ひきこもりの国民主義

超久々に酒井直樹先生の本に手を出した気がする(言っていることは鋭いと思うけど、何せ悪文なので敬遠していた)。以前、池内先生の漂流民に関する論文を読んで面白いなあと思ったことがあり、その手の話をまとめて読めるか、と思い購入。

鈴木祥子「ベアフォレストのクリスマス in 横浜日ノ出町」


うまい具合に、前日東京で仕事(講演)のお仕事があり上京したので、翌日横浜で行われた鈴木祥子さんのライブに参加してきました。これまた一応言い訳しておきますと、「ライブの予約メールを入れた後に講演依頼があった」「向こうができれば12月か1月の木曜/金曜で都合の良い時」と言ってきたので、偶然です(笑)。
さて、東京の家から横浜まではどのルートで行こうかな、会場の「試聴室その3」の最寄り駅は京急日ノ出町だけど、とスマホのアプリを覗き込んでいたら、JRの事故で、横浜方面の電車がほとんど止まっており、品川では代替輸送のため京急が殺人的な混雑&混乱ぶりで入場制限をしている始末で、慌てて渋谷に引き返し、東横線経由で、開演5分前に何とか会場に到着しました。でも、既に椅子はなく、年寄りには少し答える立ち見でした。
以下ではいつものように、セットリストと簡単な感想を挟んでいきたいと思います。曲の末尾に「R」とあるのはリクエストという意味です。あと、今回は会場にあった「少し鍵盤が重たいカワイのアップライトピアノ」で行われました(来る予定だったフェンダーローズが来なかったため)。
01 神よわたしのこの心に(アカペラ)
一曲目はこの曲で始まりました。一応このライブ、「Merry Christmas From BEARFOREST RECORDS〜ベアフォレストのクリスマス〜(Complete Edition)」というクリスマスアルバムの再販記念でもあるんですよね。そのアルバムの一曲目ががこれでした。。
02 Little Love
これは祥子さん曰く「私唯一のクリスマスソング」。まあ、これは外せませんよね。
03 Happiness?
祥子さんには「Happiness」という曲もあり、疑問符のあるなしの違いですが、ない方が「問いかけている曲」で、疑問符ありの方が「やさぐれ系」の曲です(笑)。今回は後者。
04 主イエスの羊
05 主イエスの羊(シンコペーションバージョン)
この賛美歌は祥子さんのお気に入りで、アルバムにも収録されていますが、それを「前のめり」になるシンコペーションふうアレンジで弾くとどうなるか、という実験も行われました。こういうのが「試聴室」の罠か・・・。
06 Ooh Child (Valerie Carter)

このヴァレリー・カーターさんはアルバム『あたらしい愛の詩』にコーラスで参加していたアメリカのシンガーソングライターで、今年の3月に亡くなられたそうです。祥子さんもつい最近その訃報を知ってショックを受け、この曲は彼女に献げられるべくして歌われました。
07 カチューシャの唄
08 竹田の子守唄
この2曲もアルバムに収録。祥子さん、最近過去の唱歌や歌謡曲方面に「回帰」して、色々「探っている」という感じですね。
09 悩み多き者よ(斉藤哲夫のカバー)

これは知らなかった曲。斉藤哲夫って誰だっけ、とこのライブの後の打ち上げで訊いたら、ライブ仲間のNさんが「今の君はピカピカに光って、の人だよ」と教えてくれました「ああ、ミノルタ宮崎美子の」と応じられる僕もいい年ですよね。
10 超・強気な女
11 You Take Me, You Make Me
この辺はまさにロックで強い女、という感じで歌い上げる祥子さん。
12 あたらしい愛の詩 (Yokohama version)R
「何かリクエストあります?」といういつもの問いかけがあり、ある人のリクエストでこれが採用。「あ、ここは東京じゃないや」ということで冒頭が「横浜の夕暮れは〜」と歌い出されました。最後は会場みんなで合唱。
13 When you SING
14 この世のどこかに
このあたりは新曲なのですが、何となく懐かしさを感じさせるものがあります。特に「この世のどこかに」は40年程前に誰かが歌っていた曲といわれれば信じちゃう。例えば「愛のさざ波」を彷彿とさせるというか。
15 すべてはOK R
本当は元々のセットリストにはいっていたそうですが、リクエストされたので「ここでやっちゃうか」とそのまま演奏。
16 名前を呼んで R
これも久々。僕は非常に好きな曲なんですが、祥子さんも久々なので「コードはなんだけ」と探り探り。

17 星のまばたき
この新曲、初めて聞いた時からものすごく好きな曲で(転調部分が美しすぎる)、繰り返し言っていますが、早くニューアルバムに入って欲しい。
18 星影のワルツ
「星」繋がりで、千昌夫のこの曲を。

本編はここまで。以下はアンコールです。アンコールでは、祥子さんは黒のシックなドレスに衣装替え。
e1 雪の夜に
これも明示されていませんが、やはり「雪」ですし、クリスマスに相応しい曲ですね。僕が初めて買った祥子さんのアルバム『風の扉』所収。CDでは遊佐未森さんがコーラスをしています。
e2 主よ、人の望みの喜びよ
これはさわりだけ。インストで。
e3 区役所に行こう R
まさかのリクエスト。祥子さん曰く「この歌詞、可愛らしすぎ。自分で書いたのか、これ(会場爆笑)」だそうです。その後「皆さんは日記とかつけてます?私は続かないんだよなあ。皆さんも手を挙げないということは、刹那的に生きていますね」と妙な連帯感を表明されちゃいました(笑)。
e4 新曲(沖縄旅行中に書かれたそうです)
e5 White Christmas
鉄板のスタンダード。これにて、ライブは終了。そしてその場で、来年3月に京都「拾得」でライブが行われることと、7月に「30周年記念」のライブが行われることが正式にアナウンスされました(祥子さんのお誕生日のちょうど一か月前。ちなみにデビューシングル発売日は、お誕生日のちょうど一月後、デビューアルバムはそのまた一月後)。30周年ライブの予定会場は、なんとデビューした場所なんだそうです。取り敢えず、僕は3月に京都に来て下さることを心待ちにしております。夏以降に、「ニューアルバムレコ発ツアー」なんかがあると最高だな、と夢は膨らみますね。

知り合いの本と丸山眞男講義録

今日購入したのは、知り合いが関わっている本と、なんと今年出た丸山眞男の講義録の別冊。

帝国と戦後の文化政策――舞台の上の日本像

帝国と戦後の文化政策――舞台の上の日本像

朴さんは、昔彼女が大学院生の時、日本にやってきて、東京を案内して一緒にご飯を食べたことがある。当時は天理教とか宗教関係の研究をやっていたのだが(それゆえ、後書きに僕の恩師である島薗進先生の名前がある)、アメリカ留学から段々植民地朝鮮時代の文化についての研究にシフトし、特に舞踏家崔承喜(チェ・スンヒ)を中心とした研究をするようになり、それがようやく本の形になって、僕もまとめて読めるので嬉しい限り。この本は、iPS細胞の山中先生が編者だが、冒頭に山中先生と島薗先生の対談があり、それを目当てに購入。その他も、今後生命倫理の現場で考えねばならない課題ばかり。
植民地期台湾の映画: 発見されたプロパガンダ・フィルムの研究

植民地期台湾の映画: 発見されたプロパガンダ・フィルムの研究

昔、自主ゼミでご一緒だった三澤さんの本及び、彼女が発掘/編集した当時の映画のDVD。この映画は、有志を募って、学内で上映会でもするか。なんと、今年になって編まれた「講義録」の別冊。院生時代、既に出ていた「講義録」の数冊を院ゼミで輪読、という経験をしているので(黒住真先生のゼミでした)、懐かしくなって購入。約20年前に読んだ時も「こんな面白い講義されたら、一生ついて行こうと思うよなあ」と感慨にふけったものだが、今回のものも目次見るだけで、結構わくわくしてしまう。