美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

鈴木祥子「ベアフォレストのクリスマス in 横浜日ノ出町」


うまい具合に、前日東京で仕事(講演)のお仕事があり上京したので、翌日横浜で行われた鈴木祥子さんのライブに参加してきました。これまた一応言い訳しておきますと、「ライブの予約メールを入れた後に講演依頼があった」「向こうができれば12月か1月の木曜/金曜で都合の良い時」と言ってきたので、偶然です(笑)。
さて、東京の家から横浜まではどのルートで行こうかな、会場の「試聴室その3」の最寄り駅は京急日ノ出町だけど、とスマホのアプリを覗き込んでいたら、JRの事故で、横浜方面の電車がほとんど止まっており、品川では代替輸送のため京急が殺人的な混雑&混乱ぶりで入場制限をしている始末で、慌てて渋谷に引き返し、東横線経由で、開演5分前に何とか会場に到着しました。でも、既に椅子はなく、年寄りには少し答える立ち見でした。
以下ではいつものように、セットリストと簡単な感想を挟んでいきたいと思います。曲の末尾に「R」とあるのはリクエストという意味です。あと、今回は会場にあった「少し鍵盤が重たいカワイのアップライトピアノ」で行われました(来る予定だったフェンダーローズが来なかったため)。
01 神よわたしのこの心に(アカペラ)
一曲目はこの曲で始まりました。一応このライブ、「Merry Christmas From BEARFOREST RECORDS〜ベアフォレストのクリスマス〜(Complete Edition)」というクリスマスアルバムの再販記念でもあるんですよね。そのアルバムの一曲目ががこれでした。。
02 Little Love
これは祥子さん曰く「私唯一のクリスマスソング」。まあ、これは外せませんよね。
03 Happiness?
祥子さんには「Happiness」という曲もあり、疑問符のあるなしの違いですが、ない方が「問いかけている曲」で、疑問符ありの方が「やさぐれ系」の曲です(笑)。今回は後者。
04 主イエスの羊
05 主イエスの羊(シンコペーションバージョン)
この賛美歌は祥子さんのお気に入りで、アルバムにも収録されていますが、それを「前のめり」になるシンコペーションふうアレンジで弾くとどうなるか、という実験も行われました。こういうのが「試聴室」の罠か・・・。
06 Ooh Child (Valerie Carter)

このヴァレリー・カーターさんはアルバム『あたらしい愛の詩』にコーラスで参加していたアメリカのシンガーソングライターで、今年の3月に亡くなられたそうです。祥子さんもつい最近その訃報を知ってショックを受け、この曲は彼女に献げられるべくして歌われました。
07 カチューシャの唄
08 竹田の子守唄
この2曲もアルバムに収録。祥子さん、最近過去の唱歌や歌謡曲方面に「回帰」して、色々「探っている」という感じですね。
09 悩み多き者よ(斉藤哲夫のカバー)

これは知らなかった曲。斉藤哲夫って誰だっけ、とこのライブの後の打ち上げで訊いたら、ライブ仲間のNさんが「今の君はピカピカに光って、の人だよ」と教えてくれました「ああ、ミノルタ宮崎美子の」と応じられる僕もいい年ですよね。
10 超・強気な女
11 You Take Me, You Make Me
この辺はまさにロックで強い女、という感じで歌い上げる祥子さん。
12 あたらしい愛の詩 (Yokohama version)R
「何かリクエストあります?」といういつもの問いかけがあり、ある人のリクエストでこれが採用。「あ、ここは東京じゃないや」ということで冒頭が「横浜の夕暮れは〜」と歌い出されました。最後は会場みんなで合唱。
13 When you SING
14 この世のどこかに
このあたりは新曲なのですが、何となく懐かしさを感じさせるものがあります。特に「この世のどこかに」は40年程前に誰かが歌っていた曲といわれれば信じちゃう。例えば「愛のさざ波」を彷彿とさせるというか。
15 すべてはOK R
本当は元々のセットリストにはいっていたそうですが、リクエストされたので「ここでやっちゃうか」とそのまま演奏。
16 名前を呼んで R
これも久々。僕は非常に好きな曲なんですが、祥子さんも久々なので「コードはなんだけ」と探り探り。

17 星のまばたき
この新曲、初めて聞いた時からものすごく好きな曲で(転調部分が美しすぎる)、繰り返し言っていますが、早くニューアルバムに入って欲しい。
18 星影のワルツ
「星」繋がりで、千昌夫のこの曲を。

本編はここまで。以下はアンコールです。アンコールでは、祥子さんは黒のシックなドレスに衣装替え。
e1 雪の夜に
これも明示されていませんが、やはり「雪」ですし、クリスマスに相応しい曲ですね。僕が初めて買った祥子さんのアルバム『風の扉』所収。CDでは遊佐未森さんがコーラスをしています。
e2 主よ、人の望みの喜びよ
これはさわりだけ。インストで。
e3 区役所に行こう R
まさかのリクエスト。祥子さん曰く「この歌詞、可愛らしすぎ。自分で書いたのか、これ(会場爆笑)」だそうです。その後「皆さんは日記とかつけてます?私は続かないんだよなあ。皆さんも手を挙げないということは、刹那的に生きていますね」と妙な連帯感を表明されちゃいました(笑)。
e4 新曲(沖縄旅行中に書かれたそうです)
e5 White Christmas
鉄板のスタンダード。これにて、ライブは終了。そしてその場で、来年3月に京都「拾得」でライブが行われることと、7月に「30周年記念」のライブが行われることが正式にアナウンスされました(祥子さんのお誕生日のちょうど一か月前。ちなみにデビューシングル発売日は、お誕生日のちょうど一月後、デビューアルバムはそのまた一月後)。30周年ライブの予定会場は、なんとデビューした場所なんだそうです。取り敢えず、僕は3月に京都に来て下さることを心待ちにしております。夏以降に、「ニューアルバムレコ発ツアー」なんかがあると最高だな、と夢は膨らみますね。