美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

偽史・トラウマ・安楽死など

今年に入って初めての学術書の注文。

近代宗教・オカルトと偽史は「相性が良い」ので、僕も何となくは気にしていたが、知り合いを含めた皆さんでやったシンポの結実がでたので購入。中村さんのお名前は聞いていたが、とうとう鶴首して待っていた博士論文の刊行。
安楽死を遂げるまで

安楽死を遂げるまで

これはドキュメントだが、生命倫理の専門家もお勧めしていたので購入。早世してしまった山根さんという方の遺稿集。友人の板垣竜太君たちが編集。何度か学会でお会いしている金さんの本。似たテーマでは、小野容照君の本『帝国日本と朝鮮野球 - 憧憬とナショナリズムの隘路 (中公叢書)』もあるが(去年彼からもらった)、朝鮮の近代スポーツ史も徐々に分厚くなってきているな。一応僕も大谷派門徒だし、あと「内部からの告発・改革」にも注目しているので、購入。
幼なじみ萌え ラブコメ恋愛文化史

幼なじみ萌え ラブコメ恋愛文化史

「幼なじみ」って、確かに深く考えたことなかったんだけど、重要な「属性」だよな。
日本神話はいかに描かれてきたか: 近代国家が求めたイメージ (新潮選書)

日本神話はいかに描かれてきたか: 近代国家が求めたイメージ (新潮選書)

こういう「近代が古代や神話にどういうイメージを投射したか」というのは常に僕も気にしているテーマ。
原発事故と科学的方法 (岩波科学ライブラリー)

原発事故と科学的方法 (岩波科学ライブラリー)

Twitterも時々拝見しているが、牧野先生の最初の本に戻って「復習」したくなったので。

映画史と韓国研究(生命倫理系)を中心に

先週頼んだ学術書が届いたので、取り急ぎのご紹介。ここ数年で「映画史」を卒論で扱おうとするゼミ生に刺激され、彼らの為でもあり、自分の興味もありで映画史の本と、あとは本職である韓国関係の本をまとめ買い。

以前植民地期についての本も出されていた(それは既に購入済み)李英載さんの本。もう、こういうのが学術書になる時代なんだなあ、と感慨深い。
日本映画の海外進出──文化戦略の歴史

日本映画の海外進出──文化戦略の歴史

論文集。いくつか台湾や満洲華北に関する論考もあり、参考になる。
日中映画交流史

日中映画交流史

表紙の山口淑子さんが色っぽい、というのはともかく(土門拳の写真だそうな)、戦後の高倉健と山口百惠の人気についても書かれていて、面白そう。
韓国映画100年史――その誕生からグローバル展開まで

韓国映画100年史――その誕生からグローバル展開まで

最近出た概説書の翻訳。図版が多いのが気に入った。知り合いの株本さんの博士論文。出ていたのを今まで知らなかった。申し訳ありません。日韓のホスピスの比較という、これまで類書のない分野。これまた知り合いの澤野さんの博士論文。女性の韓国研究者(生命倫理依り)の博論が2冊今年は出たわけだ。めでたい。
済州島 海女(チャムス)の民族誌 (済州学研究センター済州学叢書)

済州島 海女(チャムス)の民族誌 (済州学研究センター済州学叢書)

  • 作者: アン・ミジョン,小島孝夫,キム・スンイム
  • 出版社/メーカー: アルファベータブックス
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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済州島の特徴の一つである海女にスポットを当てた研究書。
出生前診断 受ける受けない誰が決めるの?ーー遺伝相談の歴史に学ぶ

出生前診断 受ける受けない誰が決めるの?ーー遺伝相談の歴史に学ぶ

  • 作者: 山中美智子,玉井真理子,坂井律子,佐藤孝道,月野隆一,富和清隆,本田まり,吉岡章,藤田潤,小野正恵,青木美紀子
  • 出版社/メーカー: 生活書院
  • 発売日: 2017/12/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Twitterで情報が回ってきたので、購入。Twitterって、本当はそういう方面で活用したかったんだけどね(遠い目)。
アメリカ創価学会<SGI-USA>の55年

アメリカ創価学会の55年

研究者仲間の秋庭先生の本。以前、学会でも発表を拝聴したことがある。
アメリカ 暴力の世紀――第二次大戦以降の戦争とテロ

アメリカ 暴力の世紀――第二次大戦以降の戦争とテロ

ジョン・ダワー先生の新刊。原題も「The Violent American Century」というのね。そのまんまや。
ひきこもりの国民主義

ひきこもりの国民主義

超久々に酒井直樹先生の本に手を出した気がする(言っていることは鋭いと思うけど、何せ悪文なので敬遠していた)。以前、池内先生の漂流民に関する論文を読んで面白いなあと思ったことがあり、その手の話をまとめて読めるか、と思い購入。

鈴木祥子「ベアフォレストのクリスマス in 横浜日ノ出町」


うまい具合に、前日東京で仕事(講演)のお仕事があり上京したので、翌日横浜で行われた鈴木祥子さんのライブに参加してきました。これまた一応言い訳しておきますと、「ライブの予約メールを入れた後に講演依頼があった」「向こうができれば12月か1月の木曜/金曜で都合の良い時」と言ってきたので、偶然です(笑)。
さて、東京の家から横浜まではどのルートで行こうかな、会場の「試聴室その3」の最寄り駅は京急日ノ出町だけど、とスマホのアプリを覗き込んでいたら、JRの事故で、横浜方面の電車がほとんど止まっており、品川では代替輸送のため京急が殺人的な混雑&混乱ぶりで入場制限をしている始末で、慌てて渋谷に引き返し、東横線経由で、開演5分前に何とか会場に到着しました。でも、既に椅子はなく、年寄りには少し答える立ち見でした。
以下ではいつものように、セットリストと簡単な感想を挟んでいきたいと思います。曲の末尾に「R」とあるのはリクエストという意味です。あと、今回は会場にあった「少し鍵盤が重たいカワイのアップライトピアノ」で行われました(来る予定だったフェンダーローズが来なかったため)。
01 神よわたしのこの心に(アカペラ)
一曲目はこの曲で始まりました。一応このライブ、「Merry Christmas From BEARFOREST RECORDS〜ベアフォレストのクリスマス〜(Complete Edition)」というクリスマスアルバムの再販記念でもあるんですよね。そのアルバムの一曲目ががこれでした。。
02 Little Love
これは祥子さん曰く「私唯一のクリスマスソング」。まあ、これは外せませんよね。
03 Happiness?
祥子さんには「Happiness」という曲もあり、疑問符のあるなしの違いですが、ない方が「問いかけている曲」で、疑問符ありの方が「やさぐれ系」の曲です(笑)。今回は後者。
04 主イエスの羊
05 主イエスの羊(シンコペーションバージョン)
この賛美歌は祥子さんのお気に入りで、アルバムにも収録されていますが、それを「前のめり」になるシンコペーションふうアレンジで弾くとどうなるか、という実験も行われました。こういうのが「試聴室」の罠か・・・。
06 Ooh Child (Valerie Carter)

このヴァレリー・カーターさんはアルバム『あたらしい愛の詩』にコーラスで参加していたアメリカのシンガーソングライターで、今年の3月に亡くなられたそうです。祥子さんもつい最近その訃報を知ってショックを受け、この曲は彼女に献げられるべくして歌われました。
07 カチューシャの唄
08 竹田の子守唄
この2曲もアルバムに収録。祥子さん、最近過去の唱歌や歌謡曲方面に「回帰」して、色々「探っている」という感じですね。
09 悩み多き者よ(斉藤哲夫のカバー)

これは知らなかった曲。斉藤哲夫って誰だっけ、とこのライブの後の打ち上げで訊いたら、ライブ仲間のNさんが「今の君はピカピカに光って、の人だよ」と教えてくれました「ああ、ミノルタ宮崎美子の」と応じられる僕もいい年ですよね。
10 超・強気な女
11 You Take Me, You Make Me
この辺はまさにロックで強い女、という感じで歌い上げる祥子さん。
12 あたらしい愛の詩 (Yokohama version)R
「何かリクエストあります?」といういつもの問いかけがあり、ある人のリクエストでこれが採用。「あ、ここは東京じゃないや」ということで冒頭が「横浜の夕暮れは〜」と歌い出されました。最後は会場みんなで合唱。
13 When you SING
14 この世のどこかに
このあたりは新曲なのですが、何となく懐かしさを感じさせるものがあります。特に「この世のどこかに」は40年程前に誰かが歌っていた曲といわれれば信じちゃう。例えば「愛のさざ波」を彷彿とさせるというか。
15 すべてはOK R
本当は元々のセットリストにはいっていたそうですが、リクエストされたので「ここでやっちゃうか」とそのまま演奏。
16 名前を呼んで R
これも久々。僕は非常に好きな曲なんですが、祥子さんも久々なので「コードはなんだけ」と探り探り。

17 星のまばたき
この新曲、初めて聞いた時からものすごく好きな曲で(転調部分が美しすぎる)、繰り返し言っていますが、早くニューアルバムに入って欲しい。
18 星影のワルツ
「星」繋がりで、千昌夫のこの曲を。

本編はここまで。以下はアンコールです。アンコールでは、祥子さんは黒のシックなドレスに衣装替え。
e1 雪の夜に
これも明示されていませんが、やはり「雪」ですし、クリスマスに相応しい曲ですね。僕が初めて買った祥子さんのアルバム『風の扉』所収。CDでは遊佐未森さんがコーラスをしています。
e2 主よ、人の望みの喜びよ
これはさわりだけ。インストで。
e3 区役所に行こう R
まさかのリクエスト。祥子さん曰く「この歌詞、可愛らしすぎ。自分で書いたのか、これ(会場爆笑)」だそうです。その後「皆さんは日記とかつけてます?私は続かないんだよなあ。皆さんも手を挙げないということは、刹那的に生きていますね」と妙な連帯感を表明されちゃいました(笑)。
e4 新曲(沖縄旅行中に書かれたそうです)
e5 White Christmas
鉄板のスタンダード。これにて、ライブは終了。そしてその場で、来年3月に京都「拾得」でライブが行われることと、7月に「30周年記念」のライブが行われることが正式にアナウンスされました(祥子さんのお誕生日のちょうど一か月前。ちなみにデビューシングル発売日は、お誕生日のちょうど一月後、デビューアルバムはそのまた一月後)。30周年ライブの予定会場は、なんとデビューした場所なんだそうです。取り敢えず、僕は3月に京都に来て下さることを心待ちにしております。夏以降に、「ニューアルバムレコ発ツアー」なんかがあると最高だな、と夢は膨らみますね。

知り合いの本と丸山眞男講義録

今日購入したのは、知り合いが関わっている本と、なんと今年出た丸山眞男の講義録の別冊。

帝国と戦後の文化政策――舞台の上の日本像

帝国と戦後の文化政策――舞台の上の日本像

朴さんは、昔彼女が大学院生の時、日本にやってきて、東京を案内して一緒にご飯を食べたことがある。当時は天理教とか宗教関係の研究をやっていたのだが(それゆえ、後書きに僕の恩師である島薗進先生の名前がある)、アメリカ留学から段々植民地朝鮮時代の文化についての研究にシフトし、特に舞踏家崔承喜(チェ・スンヒ)を中心とした研究をするようになり、それがようやく本の形になって、僕もまとめて読めるので嬉しい限り。この本は、iPS細胞の山中先生が編者だが、冒頭に山中先生と島薗先生の対談があり、それを目当てに購入。その他も、今後生命倫理の現場で考えねばならない課題ばかり。
植民地期台湾の映画: 発見されたプロパガンダ・フィルムの研究

植民地期台湾の映画: 発見されたプロパガンダ・フィルムの研究

昔、自主ゼミでご一緒だった三澤さんの本及び、彼女が発掘/編集した当時の映画のDVD。この映画は、有志を募って、学内で上映会でもするか。なんと、今年になって編まれた「講義録」の別冊。院生時代、既に出ていた「講義録」の数冊を院ゼミで輪読、という経験をしているので(黒住真先生のゼミでした)、懐かしくなって購入。約20年前に読んだ時も「こんな面白い講義されたら、一生ついて行こうと思うよなあ」と感慨にふけったものだが、今回のものも目次見るだけで、結構わくわくしてしまう。

しょうこの《帰ってきたabsolutely alone in 京都拾得》


さて、今夜は、京都の老舗ライブハウス「拾得」で、超久しぶりに、わが愛しの鈴木祥子さんのライブがありました。関西でのライブは久しぶりなので、以前関西でのライブで顔見知りになった方が続々集結し、久闊を叙しました。今回のライブタイトルから判るように「この拾得に、一人で帰ってきたぜ」というコンセプトのライブでした(楽器もアップライトのピアノオンリーで全て一人、でした)。
いつものように、セットリストに感想を挟む感じで、以下に書き記しておきます。ちなみに、この「拾得」というライブハウスは、祥子さんにも我々ファンにも思い出深い場所でして、まず祥子さんがゲストを呼ばず全て一人で行った初めてのライブがここだったこと(何と12年前の2005年12月30日)、他にも年末に寒さに震えながら聞いた事もある場所がここ拾得でした(2006年12月17日2007年12月30日2007年12月31日のライブに関しては、僕の過去に書いたブログ記事をご参照ください。)。
ライブはほぼ時間通りに始まったのですが、久々の関西ということで、元々ノリの良い関西人たちが最初から歓声やら拍手が凄く、祥子さんも「お久しぶりです、この感じ、懐かしい〜!アウェイなのかホームなのか」なんてことをおっしゃるので、調子の良い連中はすぐに「ホームですよ」と合いの手。今日の御衣装は黒のトップスに、エメラルドグリーンのスカートでした。最初に祥子さんは「私、京都に2年ちょっと住んでいたわけですが、京都はなんか、祈りの街、というイメージがあって、ちょっと暗めのセットリストを用意してきてしまいました(笑)」とおっしゃり、始められたのが、内省的なアルバムと名高いもののタイトルチューン
1)Hourglass
でした。この曲をライブで演るのはレアだと思います。
2)Don't wanna be (SAVED)
最新CDに入っている曲ですね。以前、坂本真綾さんに提供した「SAVED」のアンサーソング。その次は「これは京都で作った曲で、鴨川や宇治川の流れを思い出します」とはじめられたのが、
3)愛の名前
でした。この曲、京都で作られていたのか。知らなかった。「私にとって京都は、観光客っぽくルンルン、というわけにはいかない感じがして、心が静かになる場所がありますよね」ということもおっしゃっていました。その次は「愛」繋がりで、
4)この愛を
でした。プロに対していうのも失礼極まりないのですが、この曲と次の曲のピアノ、鬼気迫るものがあったというか、叩き付けているようで音がくっきり際立っていたような気がして「祥子さん、ピアノうめー」と内心叫んでいました。
5)Frederick
ご存じ、Patti Smithの名曲のカヴァー。この曲では盛り上がって、最後のさびの部分をリフレイン。
6)愛と幻想の旅立ち
7)45 minutes
このあたりは、シングルCDやカセットテープで出された音源で、ぱっとは僕も実は判りませんでした。
8)I was there, I'm here
この6曲目から8曲目までは、切れ目なく、シームレスに演奏されました。そして、この後に行われたのは10月9日が誕生日であるジョン・レノンコーナー。これがファンからも事前にリクエストをつのって、数曲やってみるという企画だったのですが、祥子さん曰く「ああ、やっぱり結局これか」という結果になったそうで、「全体で3位だった」ということで歌われたのが、
9)Girl
でしたが、祥子さんは何と「コードがスラブ旋律っぽいというか、似ているので」といって唱歌トロイカ」「小さい秋みつけた」と合体させるという荒技に(笑)。確かに、ちょっとマイナーなコード展開って、日本人好きですよね。関西人なら「パルナスの歌」を思い出すところです(笑)。
次は祥子さんご自身の「リクエスト」ということで

10)Help
が歌われました。ジョンの曲で一番お好きなのだそうです。最後に歌われたのが、アンケート第一位だった
11)Woman
でした。「ちょっと英語の曲が続きましたので、日本語の曲、京都で歌いたいなと思った曲に移ります」といわれて弾かれたのが
12)Weaver of Love〜愛を織る人〜
でした。ライブで聞いたのは初めてじゃないでしょうか(少なくとも、僕はそう)。ある劇のために書き下ろされた曲でしたね。静御前義経の物語だったかな(ご本人のMCより)。この曲は何と嵐の八丈島で着想を得たそうで、激しいメロディは、波にinspireされたそうです。この後は「リクエストタイム」となりましたが、最初に採用されたのが、坂本真綾さんに提供された
13)風待ちジェット
でした(知り合いのリクエスト)。これも京都で書かれた曲。
14)忘却
これもリクエストで最初祥子さんは「これは暗いからやめましょう、沈んじゃう」とおっしゃっていたのですが、粘るファンがいて、結局受諾。
15)Farewell Song
これも聞くのは久々かなあ。最後にはピアノの練習曲みたいなアドリブを奏でて、本編は終了。以下はアンコールです。
アンコールが始まる前に祥子さんは「今日はちょっとバラード多めの暗いセットリストだったんですが、楽しんでいただけましたか?」当然我々は割れんばかりの拍手。「では、お言葉に甘えて、暗めの曲をもう2発くらい」といってはじめられたのが、
e1)東京で生まれた女
でした。関西のファンには(僕の隣に座っていた方は特に)辛抱たまらん曲でしたね。
e2)5years. / And then
このアンコールの2曲は、ともに京都で書かれた曲だそうで、祥子さんも「京都で私、結構良い曲沢山書いてるじゃん」と自画自賛(笑)。そして次は、本当に最新曲(まだCD音源になっていない)
e3)星のまばたき
でした。僕、この曲のイントロの泣かせのメロディが本当に好きで、早くCD音源で聞ける日を鶴首してお待ち申し上げております。「星のまばたき」で終わりかと思ったら、何と最後の最後に、
e4)風の扉
をまずはアカペラ、そして歌詞を覚えているファン有志が合唱というので今日のライブはしめられました。そして嬉しいことに、最後の祥子さんのインフォメーションによると、来年2月頃にまた祥子さんはこの拾得に来てくれるとのこと。当然我々は「うおお〜」と声を挙げました。
ライブの後は、物販に長い列。今日は一人一人と結構お話をされたので、なかなか列が途切れません。僕はアイテムは全て買ってあるので、友人が買い終わるのを待って、その後有志数名で打ち上げ。で、おしゃべりの主だった内容は「今日のライブはピアノも迫力あったし、声も調子よかったよね」とライブの感想から始まって、結局「祥子さんとか、斉藤由貴ちゃんとか、あんな50代、あり得ないよなあ」という所に終わりました(笑)。そしてまた2月の再会を期して、終電で帰宅しました。

恩師に会って

先日、京都にご出張の恩師島薗進先生とお会いして、お昼ご飯をご一緒した。文字通り東奔西走していらっしゃる先生から「川瀬君も最近は忙しいの?」と訊かれると、身の置き所もないが、先生と別れたあとに、先生の変わらぬ好奇心と若手の研究までカバーする視野の広さに刺激を受け、そのままジュンク堂に行き、どっさり本を買ってしまった。

明治・大正期の科学思想史

明治・大正期の科学思想史

昭和前期の科学思想史

昭和前期の科学思想史

昭和後期の科学思想史

昭和後期の科学思想史

金森修先生編集の3部作を一気買い。それぞれの巻を見ると、知り合いの先生が書いていたり、興味深い論考があるので、つまみ食いするように読むことだろう。この著者は存じ上げなかったが、僕もこのところ慰霊の問題を気に掛けているので、購入。
人種戦争という寓話―黄禍論とアジア主義―

人種戦争という寓話―黄禍論とアジア主義―

昔、橋川文三の『黄禍物語 (岩波現代文庫)』は読んでいたが、最近はこのようなアジア主義や黄禍論の問題から遠ざかっていたなあ、と思い購入。
平田国学の霊魂観 (久伊豆神社小教院叢書10)

平田国学の霊魂観 (久伊豆神社小教院叢書10)

この弘文堂のシリーズ、一応全部買って学科図書館に入れております。たまたま見つけた本。知り合いの留学生のアダム・ライオンズ君や林政佑君が論考を書いているのを発見し、購入。朝鮮近代の知識人の最重要人物の一人である尹致昊の本格的な評伝。彼の日記は断片的に近代史研究者に使われてはいたけど、これほどの専論が日本語で書かれたのは初めてかな(金教臣との比較研究はありますが)。2015年に鬼籍に入られた岩田靖夫先生の絶筆。東北大震災を哲学者、キリスト者として考え抜いた最後の論考。出ていたの、今まで知らなかった(結構岩田先生ファンなのに、僕)。
〈戦後〉の誕生―戦後日本と「朝鮮」の境界

〈戦後〉の誕生―戦後日本と「朝鮮」の境界

韓国人学者たちによるポストコロニアルに関する論集。このシリーズ、なかなか読めないけどつい買っちゃう・・・。
政治の世界 他十篇 (岩波文庫)

政治の世界 他十篇 (岩波文庫)

丸山眞男は、『丸山眞男集』があるのだが、院ゼミとかで読む時にはこの文庫本の方が良いかも、と思い購入。
昆虫の交尾は、味わい深い…。 (岩波科学ライブラリー)

昆虫の交尾は、味わい深い…。 (岩波科学ライブラリー)

最後のは、単なる趣味。最近、雄と雌の生殖器が逆転している昆虫の発見で、イグノーベル賞が与えられた上村先生の本。

もと教え子が訳した本など

今日届いたのは、以下の書籍。

正教会入門

正教会入門

文字通り、正教会のスタンダードな入門書の翻訳だそうな。実はこの本、僕のもと教え子が一部翻訳に関わっていると聞いて購入。彼女は函館の正教会の過程で生まれ、僕が指導した卒論も「正教会内の女性の活動」に関するものだった。Oさん、買ったよ(私信)。
日本キリスト教史

日本キリスト教史

大御所鈴木範久先生の本。一応通史ではあるが、先生のご専門からして、近代以降に比重がかかっている。今僕も個人的に大本やその周辺を研究しているが、川村先生にこれほどのものを書かれると、良い意味で困ってしまう(研究する余地を探すのに)。
儒教の歴史 (宗教の世界史)

儒教の歴史 (宗教の世界史)

山川出版社からの「宗教の世界史」のシリーズ。このシリーズ、後は仏教を残すのみか?でも、僕自身ずっと「積ん読」ばかりなんですよね・・・。
うしろめたさの人類学

うしろめたさの人類学

Twitterで情報が流れてきて、何となくタイトルが面白そうだったので購入。エチオピアをフィールドにした一種の文化論と言った趣き、かな。僕、エチオピアについては、牛を飼っている遊牧民族(ボラナ)のことしか知らないという極端な偏りがある(昔、ある教え子がそのテーマで修論を書いたので)。