美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

公案

このところ韓国の宗教映画を見ているのだが、韓国仏教は禅中心なので、作品の中に公案が出てきたり、タイトル自身が公案に由来していたりするので、慌ててこれを購入。

無門関 (岩波文庫)

無門関 (岩波文庫)

これは宋時代に編まれた公案集。昨日見た「ハラギャテイ」には「何故達磨大師には髭がないか(四 胡子無髭)」という公案が出てきたし、これから見ようと思う「なぜ達磨は東へ行ったのか(三七 庭前栢樹)」という映画は、タイトルが公案そのまんま(「祖師西来意」という有名なフレーズ)。今まで禅は避けていたんだけど(ちなみに、僕が日本宗教史上一番尊敬する人は法然です)、ちょっとくらいその深みを覗いてみるくらいなら、とパラパラ見たけど、当然のことながら、さっぱり判りません。「理解」の向こう側に辿り着こうとする営みなんだから「判った」と言われるようじゃ、公案じゃないんだけどね。
ついでに分厚いインタビュー集を購入。
在日一世の記憶 (集英社新書)

在日一世の記憶 (集英社新書)

こんなに分厚いとは思わなかったけど、李仁夏先生姜徳相先生のインタビューも載っているので、これは買うしか。

追記:『無門関』をちょっと読み始めたら、久々に「難しすぎて、すぐに眠気が来る」体験をした。これは、恐らくあまりにも理解できない文章が続くので、脳の方が読むのを拒否してきたんだと思う。大体、タイトルからしても難物だよね。「門がないのに関?」だもんね(無門というのはこれを編集した無門慧開から来ているんだろうけど、メタも上にメタを重ねて、メタの無限退行みたいになっているよなあ、禅の公案って)。