美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

悪意の発露

で、このzabadakの新譜をBGMに、吉野朔実先生の最新刊を読む。目からも耳からも心が揺さぶられすぎ。

period 3 (IKKI COMIX)

period 3 (IKKI COMIX)

1巻、2巻に比べて、凄絶な暴力シーンとかはないのだが(今回読み返して、改めて戦慄)、却って静かに「悲劇」がひたひたと迫ってくるような緊張感で、胃がきゅっとなる。実際、最後の「悲劇」のシーンには思わず「うわぁ」と声を挙げてしまったんだけど。
この作品を読んでいると、人間の「悪意の発露」というものを考えざるを得なくなるなあ。「悪意のありか」というよりは、もっとヴェクトルを伴った感じなので「発露」という言葉を使ってしまったが、お父さんの「遺言」も、叔母である華ちゃんの「告白」も、一種の悪意だよね、ここまで来ると。