美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

「不義」「不仁」である

食事時間に、以下のブックレットを読了。

都立大学に何が起きたのか 総長の2年間 (岩波ブックレット660)

都立大学に何が起きたのか 総長の2年間 (岩波ブックレット660)

都立大学の総長として、石原とその子分(東京都庁の大学管理本部長山口一久という男)の「改悪」の矢面に立たされた茂木先生の回顧録。これを読むと、改めて石原とその子分への怒りが湧いてくる。ほとんど知っていた話ではあるが、改めて酷いと思った。

「都立大の改革。やりゃあいいじゃない。市場的には大学って余っている時代なんだし」なんて言っている無責任な奴は、これを読むべし。これを読んで、まだ「慎太郎さいこー」と言えるような人を、僕は到底「倫理的」と見なすことはできない。本当に「倫理的」にどうしようもないのだ、この「改悪」は。「不義」であり「不仁」である、と思った。

「改革」のつもりだったが、結果として「改悪」となってしまった、ならまだ判るが(もちろん、それでも責任は問われるが)、「大学側の口出しは一切無用(言うことが聞けないなら、出ていけ)」として、対話を一方的に断ち切ったのは東京都の方である。そこを忘れちゃいけない。ちゃぶ台ひっくり返すDV男のようなことをしているんだから。