美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

日本宗教学会開始

今日から三日間、東洋大学で「第69回日本宗教学会学術大会」が行われるので、上京。今日は公開シンポジウムのみ。そのシンポのタイトルと発表者は以下の先生方。

アジアの近代化と宗教
臼田雅之東海大学教授)「近代インドにおける宗教状況 ――ブラフモ・サマージを中心として」
陳継東(武蔵野大学教授)「受難と対抗の宗教――中国近代仏教の曲折」
趙景達(千葉大学教授)「朝鮮の近代化と宗教――東学=天道教の歴史から」
菊地章太(東洋大学教授)「寺院なくして信仰は成り立つか? ――近代日本仏教の挑戦」
司会(モデレーター) 宮本久義(東洋大学教授)

僕のお師匠様の一人である趙先生がご発表なので、これは聞きに行かねばならない、ということで参加。内容として一番興味深かったのは、臼田先生のインドの近代化の話。最近、カースト制というのはイギリスが強化したもの、というのがほぼ通説になっているが(別の言い方をすれば、インドはこんな身分制のある遅れた社会である、と本質論的な言説を繰り返して来たのがイギリス、ということ)、ヒンドゥー教の改革者の一人を取り上げて、その理知的な宗教理解を紹介し、ユニテリアンと結び付けてのご発表だった。趙先生のは、さすがに僕は以前からほとんど存じ上げている話(もちろん初耳の部分もあったが)なので、復習、という感じ。
終わった後、趙先生とさしで飲み、僕の研究姿勢について厳しい突っ込みをいただく。