美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

校舎のにほひ

今日は午後遅くから休日出勤して、ゼミで読む課題図書を選定したり、来週配るプリントなどを作成。
そのプリントを作りに、1階のコピー室に入ろうとしたら、急に横から「こんにちは」という声が。誰かと思って振り返ると、そこには3年前卒業したゼミ生のK藤さんが!これにはビックリ。「何で来たの?」と聞いたら、今勤めている会社(大阪)が出張っている仕事が京都であったのだけど、それがすぐに終わって、暇になったので、つい母校を訪ねてみたとのこと。誰かはいるだろうと思ってきたというのだが、ノープラン過ぎだろ(笑)。一旦僕の部屋に招き入れ、雑談をしていたら夕食の時間になったので、ついでに大学の近くにまだ住んでいるK藤さんの同級生で、これまた僕のゼミ生だったO田さんも呼び出し、思い出の店(?)、洋食の「はせがわ」でディナー。最近K藤さんが一つ年を取った、ということで、お祝いと久闊を叙する気持ちも込めて、赤ワインのボトルを注文し、3人で空けてしまう。
そのままもう一度大学に戻り、酔い覚ましの珈琲などを彼女たちに振る舞い、ついでにこれまた大学の近くにいまだに住む、彼女たちの同級生のN脇君も呼び出す。そして深夜まで雑談(本当に、どーでもいい話ばっかり。唯一の学問的な話は「何故ゲイに松田聖子あややが人気があるか」という話題。僕が適当な心理学的且つ社会学的分析で納得させる)。面白かったのが、彼らの口から異口同音に発せられた「この匂い、懐かしい」という台詞。大学校舎(彼らが長らく過ごし、僕がまだいる4号館という建物)特有の匂いがあるというのだ。僕はその匂いが判らなくなっているが、たまに教育実習の見学などで中学校、高校に赴いたときに感じるものと、ほとんど一緒だろう。以前ある中学校にお邪魔したとき、「そうそう、こういう匂いだった、学校って」と急に思い出したもんな。嗅覚は原始的な機能だけあって、脳の奥深いところにその記憶が染みついているものだな、と思った。