美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

作者も判っている

新幹線の中で読んだのは、中学生のようなシモネタ感覚のこのマンガ。

デトロイト・メタル・シティ 5 (ジェッツコミックス)

デトロイト・メタル・シティ 5 (ジェッツコミックス)

何といっても、クラウザーさんと根岸に変身した松山ケンイチ君の帯が最大の売りだろう(笑)。ちなみに、僕の周りの30代女性に、熱狂的な松ケンファンが多い。
最初面白がって読んでいたこのマンガだが、最近は読むのが辛くなってきた。というのも、主人公の根岸は北島マヤ並の思いこみの激しさと、嫉妬心から全てをおじゃんにしてしまう破壊衝動が止められない性格破綻者としての側面が強調されすぎて(特に好意を持った女性に対する裏返しの復讐はひどすぎ)、感情移入できなくなってきたからだ。
でも、その点を、実は作者の若杉氏も判っているのがすごい。デス・レコードの社長が根岸にいう台詞がこれ。

「クズなら負けてねぇ、自信持て!!お前は性欲の権化、全てのメスの敵、メタルを利用して傍若無人のやりたい放題」(p.193)

そうそうそう、根岸はやりたい放題すぎるよ!!(笑)