美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

分かり易すぎる

このところ、国会では強行採決(多数派からすれば正当なやり方なんだろうけど、落としどころを探る努力の放棄、という点は否めまい)が同時多発的に行われており、さすがに感覚が麻痺してきたけど、僕がこのところ気になっているのは、政権を牛耳っている人々の「余りの分かり易さ」だ。持って回った言い方とかをせず、ストレートに本音を言うやり方は小泉が確立したかと思うが、それを受け継ぐ現政権も、隠そうとする知恵もないのか、何もかもあからさますぎる。
例えばこの前の20日に採決された、教育三法改正とイラク特措法の延長だが、教育三法「改正」はますます上意下達の力学を教育現場に及ぼすものだし(「お上」に提出する様々な書類のノルマに追われて、実際に子供達の面倒を見られなくなるだろう。本末転倒とはこういう事態を指す)、イラク特措法なんか、ここまであからさまな対米追従は他の国から見たらそれこそ「日本必死だなw」と嘲笑される代物だろう。分かり易すぎる。
沖縄戦の悲劇を極小化するために教科書に軍の強制の記述を削除させたときには「そこまでやるか」と本当に呆れてしまった。もちろん、そのあと怒りに震えたが(そういう政権の長が23日の沖縄の「慰霊の日」に参列すること自体、沖縄に対する侮辱でなくて何なのか)。これも「分かり易すぎ」。上記の動きと平仄を合わせているのが嫌でも分かる。
要するにこれくらい分かりやすくしても大丈夫、となめられているのだろう。くそっ。