美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

院ゼミにて

今日の院ゼミの課題図書は、丸山眞男先生の名著。読んだのも、この本のタイトル論文。

要するに「忠誠心もない奴が反逆などするはずがない」という逆説を考察したものだが、これって、ゼミの途中で思いついたのだが、こういう構造って、丸山も大いに参考にしたウェーバーの『プロ倫』と似ているよな。未来の自分の評価を気にして、過剰に振る舞ってしまうところ(つまり、能動性の源泉の問題)とか、一番の反逆者が一番の忠義者である事とか(一番信仰熱心で金に執着しないような人がいつの間にか金持ちになって、金に執着し始めるっていうのがプロ倫の出したテーゼだもんね)。ま、単なる思いつきですが、「逆説から生じる能動性」というのは共通しているように思える。
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫)

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