美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

変態

夜、研究室にてざっとこの新書を読了。

〈変態〉の時代 講談社現代新書

〈変態〉の時代 講談社現代新書

現在、「神がかり」とか「催眠術」とか「心霊現象」が近代日本でどう扱われたか、というテイストの研究をまとめ読みしていて、これもその一つ。「変態心理学(今で言う異常心理学)」は、明治から大正にかけての「宗教批判」の急先鋒だったしね。話し口調で読みやすく、このあたりの知識を得ようとするには簡便な入門書だと思う。改めて、宮武外骨梅原北明は偉大だなあ、と感心。
あと、細かいネタだが、『優生運動』というものすごい優生学の雑誌を編集していた人物が報知新聞の部長で、後に京城日報の主筆だった池田某だったというのは驚き(pp.174-182)。