あるかもしれないけど
今日は天気も悪いので、家で読書。読みかけのこの本をとりあえず読了。
- 作者: 寺沢龍
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2004/01/25
- メディア: 単行本
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さて、本文に引用されている当時の新聞記事がなかなか面白いのだが、印象に残ったのは以下の記事(p.228)。
●学者迫害さる
▽喜田、三上、福来諸博士
世に弥次馬と称する種族あり、性事を好む、いやしくも機の乗ずべきあれば、たちまち噴起して、強いて国賊兇漢の称号を与え、滅茶苦茶に迫害を試みるなり。過ぐる戦時において彼らはしばしばその自得の特権を施行したり。近時いわゆる大逆事件に際しても、また決してこれを怠らざりき。最近南北朝問題に際して議論の矢面に立ちたる喜田博士の如きもこの恩典を辞するを得ず、聞くが如くんば博士は天誅云々の来書に接すること頻々たるのみならず、その愛児小学においてしばしば迫害を受く、曰く兇賊の子なりと(後略)。(『東京朝日新聞』明治44年3月5日)
この記事は「千里眼」で迫害された福来、「南朝正閏論争」で迫害された喜田貞吉らの弁護記事なのだが、こーゆーの、今でも通じるよね。