年取ってから読んでよかった
昨晩、深夜4時までかけて、ハチクロ全10巻を読破(貸してくれたA部君、ありがとう、おかげで寝不足で、今朝は足取りも重かったよ。俺も年だな)。やっぱ、面白い、というより、マンガとしてのコマの運び方がうまいんだね、この人は(だって、物語としては仲良しグループがうだうだしているだけで、ほとんど何もないに等しいんだから。「ない」って言うのは言いすぎだとしても、この長編のあらすじを要約せよ、といわれたら、みんなけっこう困るんじゃないかな)。
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/08/19
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ハチミツとクローバー (10) (クイーンズコミックス―コーラス)
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/08
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片思い(及びやせ我慢)は、若いときほど強度があるもの(山田を護るユニコーンはそのメタファーだと思った)。ということで、ハチクロは真の意味で「若者」の物語だと思う。僕自身の経験を思い出しても、ある女の子に振られたあと、別の女の子がどうも僕に好意を持ってくれていると聞いても「あの時ほどに胸がときめかないから、行ってはダメだ」などとものすごく体に悪いやせ我慢をしていたのを思い出す。その時の座右の書は福永武彦の『草の花 (新潮文庫)』だったんだから、もって瞑すべき、ってなに自分語りしちゃってるの、俺。ハチクロ恐るべし。
でも、最後の終わり方は、『自虐の詩』が元ネタだよなあ、と思いました。
- 作者: 業田良家
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