美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

メタボになるほど、人権というごちそうをたらふく食ったか?

ツッコミどころありすぎの、例の伊吹文部科学大臣の発言。残念なことに、今の僕の居住地は、彼の地元です。まあ、流行言葉の「メタボリックシンドローム」に引っかけて何か小咄を言いたかっただけなんだけど(滑ってしまったのはご愛敬のうち)、まあ、こんなデリカシーのない人間が、書類上は僕などが所属する教育・研究関係のトップなのかと思うと、ありがたさに涙がこぼれて臍で茶が沸かせられる。
東京新聞のコラムが、今までの自民党の上層部の「失言」というか「妄言」というか、そういうものをまとめてくれている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070227/mng_____tokuho__000.shtml
これを読むと、さすがにトップの座は森元首相がキープということになろうが(笑)、一番笑った(逆の意味では笑えない)解説は、

もう一つの「人権メタボリック症候群」についてはどうか。DPI(障害者インターナショナル)日本会議の楠敏雄副議長は「伊吹さんが心配しなくても日本の人権は欧米に比べ、はるかに遅れている。現実を知っていたら、こんな妄言は出てこないはず」と話す。
 「政府は過去、障害者を囲む壁として法、心、物理的な構造、情報の四つを挙げた。とりわけ重要な前者二つの柱は『権利』の視点だが、それはいまだに確立されていない。同じ人間としての認識というより、劣った人々へ『恩恵』を与えるという解釈が根強い」
 障害者自立支援法が昨年施行された結果、全国で財政難から無認可の作業所が次々と閉鎖される事態も起きている。「現実には人権どころか、自助努力ばかりが強調され、障害者の生活基盤が破壊されている」

というくだり。
このところの「失言」には、昔よりも「天然」の度合いが高まっているように思える。「はしなくも露呈した」という定型句がお似合いの類だ。確信犯的に暴言を吐く連中がマシ、なんてことは言わないが、今の閣僚の失言を見ていると、昔の中曽根とかが賢く見えて困る(笑)。