美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

優れたまとめ

錯綜する問題を手際よくまとめてくれている本に会うとありがたいものだが、今回読んだこの本は、その典型例だと思った。

靖国問題の原点

靖国問題の原点

僕は恥ずかしながら、卒論で、戦後における政教分離裁判とその問題点について多少調べたことがあるので、まあまあこの方面には詳しいつもりでいたが、最近はこの方面の勉強をサボっていたせいで、正直新機軸を出せなかった。この本を読むと、僕は一応属していると見なされている陣営の欠点も反省できたし、もちろんいわゆる「靖国派」の皆さんの自家撞着も非常にクリアに見えてきた気がする。
靖国問題に関して興味のある方にはお勧め(靖国派の人も、この本で指摘されている点を虚心坦懐に振り返った方が良いと思う)。