美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

読了

新幹線で一眠りしたせいか、元気が出たので、夕食後研究室に残って、以下の本をようやく読了。実はこの二ヶ月ほどほったらかしでした。済みません・・・。

邪教/殉教の明治―廃仏毀釈と近代仏教

邪教/殉教の明治―廃仏毀釈と近代仏教

いやあ、難しかったです、正直言って。広い意味での「イデオロギー」批判の本ですからね、簡単なはずがない。
そもそも僕は仏教には疎いのだが(馬鳴を「めみょう」なんて読めませんでした・・・)、我々が現在当たり前と思っている「仏教」の概念や宗派のあり方が近代に構築されたものである、という主張はこの書を一貫している問題意識だと思う。個人的には、「日本仏教」ひいては「世界宗教としての仏教」を宣伝しに行ったとされる「万国宗教大会(1893年@Chicago)」を描いた第4章が興味深かった。