美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

父への思い

今日は休日らしく、ダラダラと過ごしてしまい、あっという間に夕方。
これじゃいかんと思い、昨日少しメインテナンスした自転車で、京都の南の方向(伏見方面)を少し散策(今日は約20キロほど走る。油を差した直後なので快調)。
途中で見つけたブッ○・オフでついつい立ち読み。今日そこで買ったのはこれ。

実は昔買って読んだ事もある。恐らく引っ越しの際に売ってしまったが、再読したくて再購入(まあ、105円コーナーだったが)。この短編集の冒頭に、本のタイトルにもなっている短編「Love Song」が載っているのだが、この作品の主人公に、僕などはシンガーソングライターの鈴木祥子さんのような人物造形を見てしまう。要するに「ファザコン」という事なんですが。ちょっとネタバレですが引用すると、

わたしには父親がいない。生きてはいるが顔を見た事がない。女を作って出ていったのだ。
父のことを口にすれば母が悲しむことをわたしは知っていたから、父になど関心がないふうをしていた。
だが、こうして彼といると、自分が強く父の存在をまさぐろうとしていたことに改めて気づく。
それは愛でなく憎しみですらなく・・・ただ強く灼けつくようなものだ。(pp.16-17)

祥子さんも、ことあるごとにお父さんへの思いをインタビューとかライヴのMCで口にされている。以下は、この夏に公開予定の映画の予告編。この予告編でも、そのような発言がある。

この映画、東京渋谷での公開が決まっているんですが、関西にも来てくれないものか。まあ、ミニライヴとかがあったりして、行ってしまうのが目に見えていますが。