美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

今週のみことば

はいからさんが通る」に影響されて(笑)、ちょっと目についた言葉を引用。

私のおりおり顰蹙することは、その人たちがしばしば「女子の中性化」というような言葉を用いて現代の重要問題の一つである女子解放運動を善くないことのように論じることです。それはその人たちが女子の人間的進化を嫌う偏見を先入的に持っていると共に、人生を一つの法則、一つの様式の中に固定すべきものと考える静態的な因習思想を維持するために、わざわざ、人の厭がる言葉を掲げて、一方には女子を威嚇してその新しい擡頭を抑えようとし、一方には社会の聡明な判断を掻き乱して、女子解放運動に同情を失わしめようとする卑劣千万な論法であるように私には感じられます。(与謝野晶子「「女らしさ」とは何か」、1921年

これを聞かせたい人間が、21世紀にもなってわらわら出てくるとは・・・。与謝野先生、ごめんなさい、としかいいようがありません。