美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

「戦争の罪責」ということ

今、自分の論文に使ったりしたので、野田正彰さんの本を読み返している。

戦争と罪責

戦争と罪責

「戦争には確かに行かされたかも知れないが、あそこで行った残虐行為は、自分の功名心からだ」と、良心の呵責から「軍人恩給など、私は受け取ることができない」という人の話は、何度読んでも感動的。そして、そういう人に届く匿名の嫌がらせの手紙は、何度読んでも腹が立つ。

「国のために闘った、戦争に敗けたからといって、恩給が出ないのはおかしい」−こんな考えで恩給を受け取る。「それは日本では通るかもしれない。でも、中国や東南アジアの苦しめられた人から見れば、通る理屈でしょうか」(p.299)


この軍人恩給拒否問題は、靖国合祀反対問題とかと絡みますね。少なくとも、僕は一緒に考えるべき事だと思う。