美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

鈴木祥子デビュー31周年記念ソロライブ「旅立つことを決めれば」@視聴室その3

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このところ、鈴木祥子さんの横浜のホームグラウンドと化してきている「視聴室その3」ですが、今回のライブにも参加して参りました。バーをそのまま居抜きでライブハウスにしたこの空間、今日も恐らく70数名ほどでキャパは満杯。僕も椅子席の確保ができるギリギリの整理番号でした。
タイトルに「旅立つことを決めれば」とあります。これは最近(といっても数年前)祥子さんが作った曲名なのですが、このライブでのっけから「今日は「旅立つことを決めれば」ってタイトルにしましたが、この曲は歌いません(笑)」と宣言して、我々大笑い。で、ピアノの前に座り、いきなり「レッチリのカバーして良い?」という一言で始められたのが、

1)Can't Stop (Red Hot Chli Peppers)
祥子さんが「54にしてはまった」(本人談)とおっしゃるレッチリ、まさかの1曲目。


Red Hot Chili Peppers - Can't Stop (Offical Music Video)

以下、いつものようにセットリストを書いていきます。
2)Frederick
これはもともとPatti Smithの曲ですが、祥子さんが以前もカバーした名曲。
3)ささやかな奇跡
これは『風の扉』所収の曲ですが、最初提出した時はもっとメロウな感じで、歌詞もカーペンターズのある曲を借りて仮歌を入れていたそうですが、当時はやっていたBasiaとかを参考にしたダンサブルなアレンジをされて今に至るそうです。この曲の中で、少しHuey Lewis and The News Do you believe in love が挿入されました。
4)恋は罪
この曲を聴くたびに、自分の左手の結婚指輪を意識しちゃいます(笑)。
5)愛と幻想の旅立ち
6)You take me, You Make Me
と立て続けにピアノで弾き語り、真ん中に置いていたエレキに手を出して歌い出したのが
7)光の駅(原曲コードはAだけどわざとGでバーション)
でした。今回のライブでギターはこれのみ。そのままシームレスに祥子さんが「実は影響を受けた」とおっしゃる Tom PettyFree Fallin'I won't Back Downも。コード進行が似ていると言っても、全然別物なのに、こうして繋げてしまうところが天稟だなあ、と改めて感じ入ります。
8)Sweet Serenity and Chocolate Milk Tea
9)恋のショットガン
10)ときめきは涙に負けない
11)ラジオのように
この曲の間にはあの超名曲Paul Ankaの Diana が挿入されました。
12)忘却
この曲の時、祥子さんがMCでデビュー当時のことを語りました。「わたし、当時(の関係者から)、良い曲なんだけどもう少し明るさというか・・・みたいな注文をつけられることが多くて、いや、私は暗い曲を作っているつもりもないし、とか思っていたんです。暗い部分もあるし、明るい部分もある、その両方があるって」と言ってこの曲を歌いきり「やっぱ、私暗いですね(会場爆笑)」というオチ。

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13)When You Sing
14)Open Arms (Journey)


Journey - Open Arms (from Live in Houston 1981: The Escape Tour)

ここで一旦ご自身で考えていたセットリストがほぼ終わったようで「何かリクエストあります?」といきなりのリクエストタイム。ライブ友人のRさんがすかさずリクエストし、見事採用。それが
15)あの空に帰ろう
でした。後の打ち上げの席でRさんに「いつものRさんの好みと違ったリクエストじゃないですか(いつもはもっとハード気味のロックな曲をリクエストすることが多いので)」と少しつっこんじゃいました。
16)どこにもかえらない
ここで本編は終了。控え室で一息つく間もなく、祥子さんが再登場して、アンコールです。
e1)その愛を
「何かリクエストあります?」と再びのリクエストタイム。三人ほどからリクエストが出たのですが、「うーん」と言っていきなりイントロで判るこの曲を弾き出した祥子さん。思わず笑ってしまいました。よくある事です(笑)。
e2)ムーンダンスダイナーで
「そういえば、ニール・サイモンが亡くなっちゃいましたね。私にとって、ニール・サイモンとニューヨークは切っても切れない感じなんですが、ここはニューヨークだと思って」という前振りの後、この曲が歌われ、これにてライブが終了。

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この後、物販にて、出たばかりのViSions(祥子さん、菅原弘明さん、郷田祐美子さんのユニット)『The First Vision』を早速購入。そして、そのまま成り行きで(というが強引に?)サイン会になって、僕もサインをしていただきました。その時に僕がTwitterで「祥子さんと新居昭乃さんは実は誕生日が同じ」と呟いて、お二人が会話をなさったことを話題にさせていただきました。最近ですと、坂本真綾さんのトリビュートアルバムにお二人とも参加していたり、実はミュージシャンのオニキユウジさんつながりもあったり、あと、初期のアレンジャーで門倉聡さんがいらっしゃるとか、結構共通点が多い気がします。祥子さんは「(昭乃さんは)遠くで活躍されているなあ、と思っていた。でもなかなかお会いする機会がなかった」とおっしゃっていました。


ライブの後は、いつものように、ライブ友だちとともに打ち上げ。幸い、周りはいくらでも飲み屋がひしめく繁華街。僕は日本酒を結構飲んでしまいました。ライブは夕方5時スタート、終わったのも7時過ぎだったのに、気づけば横浜関内の夜はあっという間に真夜中。慌てて横須賀線で東京に戻りました。