美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

鈴木祥子「LATE NOVEMBER “KOBE”MEETINGS ~あなたにとってロックンロールとは何ですか?」@Chicken George

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何と二週連続、敬愛するシンガーソングライター鈴木祥子さんのライブを神戸に見に行くというレア体験をしてしまいました。盆と正月が一緒に、という表現も追いつかないほどの嬉しさ。先週は一人でのピアノ弾き語りでしたが、今回は、強力すぎるバンドでのライブ。メンバーは

Drums.Lead Vocal / 鈴木祥子

Guitar / 菅原弘明

Bass / 名村武

Drums / 矢部浩志

Keyboards / Dr.kyOn

という布陣。夏のライブツアーもこの面々で、最高の音を聞かせてくれました。舞台では向かって左から菅原さん、Dr.kyOnさん、祥子さん、矢部さん、名村さんという並び。いつものように以下ではセットリストと簡単な感想を添えて書いていきます。曲の後ろに楽器が書いてあるのは、祥子さんがヴォーカルだけではなく、楽器を持ったことを現しています。

1)#7 SHUFFLE

1曲目に、不穏な感じのこの曲を持ってきたところからして「ロックンロール」だと思いました。まあ、このバンドの面々で作ったアルバム『Snapshots』に入っている曲で、今回はそのあたりのアルバムからの選曲が多いかな、と予想していましたが、この曲は予想外。

2)Frederick

あのPatti Smithのカヴァーですね。この曲、原曲を知らない時から聞いていて、そのかっこよさにいつも感動してしまいます。

3)25歳の女は

この曲では、後ろに置いていた「トラメガ」を使いました。僕、祥子さんがこの道具を使うの見るのはもしかして初めてか?

4)光の駅(Acoustic Guitar)

祥子さんのギタリスト姿も、よく考えると久々かも。この曲が終わると「ここからはロックンロールの時間です(笑)」え、今までも結構ロックだと思っていたんですが、もっと「原点回帰」「ギアを上げていく」って意味として我々は理解しました。「私、エルヴィス・プレスリーの映像をDVDで見ていたら、彼は左足でリズムを取っているんですよね。(それを真似して)左足でリズムを取ると、自然に上半身が動いて来るんです。心臓が左だからかな。こういうのを本能的に知っていた彼はやっぱりすごいなあ、と思いました(大意)」というMCを挟んで行われたのが、

5)Treat Me Nice


Elvis Presley - Treat Me Nice

でした。その後もアメリカの「古き良きロックンロール」「ポップス」を復習するような感じで、次は祥子さんが多重録音で作った「Sindee & Forestones」という架空バンドで歌った

6)Lucky Lips

でした。


Lucky Lips - Cliff Richard

7)そして、神戸

いくら神戸のライブだからといっても、この選曲には驚愕。前川清ですよ。出も、矢部さんのドラムを始め、何か「ロック」なんだよなあ、このメンバーでやっちゃうと。


そして神戸 / 前川 清

8)Trouble

これもエルヴィスの曲ですね。


Elvis Presley - Trouble

9)Desperado(Key, solo)

ここで一旦バンドメンバーは一旦退場し、祥子さん一人に。「デビュー前に、デモテープにこの曲を吹き込んだんですよね」といってキーボードを弾きつつ始められたのがこのThe Eaglesの曲でした。そういえば、大昔、Carpentersのヴァージョンも聞いたことあったっけな。

10)Happiness?(Dr)

Drの矢部さん以外のメンバーが戻ってきて、ここから2曲はドラマー祥子さんの「叩き語り」。「実は先週のライブの時訊いたら、この曲が好きだという人が結構いたんですよね。一時期縁起が悪いと歌うのを避けてきた曲ですが(笑)」と「一週間越しのリクエスト」に応えてくださった祥子さん。

11)黒い夜(Dr)

これまた、先週リクエストで上がった曲。しっかりハードにバンド形式でやってくださり感動しちゃいました。この「嫉妬深い女の歌(祥子さん)」、結構好きな男子が何故か多いです(僕もその一人)。

12)Get Back

「都会に疲れ、故郷(田舎)に戻る女性」を歌った歌、とのこと。

13)ラジオのように

14)Baby, it's you

15)Love Child

16)Sweet Drops

17)Good Old Dusty Road

たたみかけるようにこれらの曲が演奏されました。「Good Old Dusty Road」に関しては「これは足並みの揃わない行進(みんなが一人一人歩いて行く、ということでしょう)」という発言が記憶に残りました。本編はここまでで、以下はアンコールです。

 

en1)日記(guest:松浦善博)

祥子さんはスカジャンを着て再登場(すぐ脱いじゃいましたが)。ここで、スライドギターの第一人者である松浦善博さんがゲストとして参加(金色に輝くレスポールでした)。松浦さん、『私小説』のレコーディングに参加しているんですね。僕は知らなかったのですが、元ツイストのメンバーで、バービーボーイズのディレクターとかもやっていたそうですね(ググりました)。この曲、バンドで演奏することこんなになるのかという驚きがありました。

en2)そしてなお永遠に(Key, solo)

一旦全員が引っ込み、ダブルアンコール。すると祥子さんだけが出てきて、「何かリクエストは?」というと、即座に何名かから声が上がりましたが、採用されたのは、僕のライブ友だちのりゅうさん(仮名)のリクエストの「そしてなお永遠に」が採用され、この骨太な曲で幕。「Thank you Kobe! 本当にありがとうございました」と最後メガホンを使っての挨拶でした。

その後は、今日発売されたLive Album『Syk30/721』(祥子さん曰く「機械で直していません!長すぎるMCを削ったくらいです」とのこと)を買ったりしてライブ仲間と談笑していたら、祥子さんが現れ、祥子さんのiPadで集合写真が撮られることになりました(僕も映っています)。

 

 

  2週連続でこんなに楽しくて、罰が当たるんじゃないかと思いつつも、ライブ仲間と終演後軽く飲み、終電で帰宅しました。電車の中で聴いていたのは、浜田省吾さんの「恋は魔法さ」という曲。これは震災の神戸への応援歌で、「神戸ガール」の声を祥子さんが担当しています。

祥子さん、そしてバンドメンバーの皆さん、改めてありがとうございました。