美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

斉藤由貴コンサート@森ノ宮ピロティホール



僕が中学、高校生時代からずっとあがめているアイドル、斉藤由貴さん(以下、つい由貴ちゃんと口走るでしょうけどご容赦を)のコンサートに行って参りました。何と大阪での単独コンサートは25年ぶりだそうです(まえ)。僕はファンを自称しながら、生の由貴ちゃんを拝むのは今回が何と初めて。同窓会に好きだったあの子は来るかなあ、と心配するのに似たような気持ちで森ノ宮に向かいました。席はちょうどど真ん中で、結構ラッキーな席だったと思います。舞台まで直線距離で20メートルくらいだったでしょうか。
コンサートは三部構成になっており、第1部は、最新アルバム『ETERNITY』(会場で購入したら、ミニサインとクリアファイルをもらえてラッキー)から洋楽のカバーを4曲、そして第2部が、我々お待ちかね「あの時の名曲オンパレード」でした。第三部もこれまた最新アルバムからのカバー。最初と最後に、詩の朗読めいたものや寸劇が入る、というシアトリカルなステージ。さすが女優、というか由貴ちゃん。
そのニューアルバムはまだ買っていなかったので予習もできませんでしたが、第2部は結構まだ歌詞が諳んじられる程な自分にも驚きました(笑)。
曲名は後でまとめて記しますが、30年前の男子中学生だった自分の記憶が鮮明によみがえってきて、今なら由貴ちゃんの言うことなら何でも聞きそうな気持ちになりました。とにかく、彼女は今も美しく、オーラがありました。若いときに彼女のコンサートに行けなかったのは痛恨の極みですが、中年のおっさんになっていったことで、落ち着いて見られた、というところはあります。
あと、MCが噂に違わず面白すぎる。初めて携帯電話を見たのは「全くお客さんが入ってくれなかった『香港パラダイス』という映画のロケで」とか「あ、そうだ、松本隆さんをコンサートに誘えばと思いついてつい3日前程に誘った」とか(笑)。自由奔放すぎる。さすが血液型B型(こういうときだけ、僕は連帯感を持って、B型である事を宣言します)。でも、1つ気になったのは、前に出ていた宮藤官九郎のドラマの台詞で「死ぬとき、あー楽しかった、といえれば最高」という台詞がぐっときた、というおしゃべりの後に「私もそうやって「次の世界」へ行きたいな、と思います」といったこと。彼女がモルモン教徒である事は周知のことですが、安易に「天国」と言わず「次の世界」と言ったことに、宗教学者の端くれである僕は少し「あっ」と思ったのでした。

セットリスト
1)Blue Moon
2)Stardust
3)Tea For Two
4)Lovin' You
5)白い炎
6)初戀
7)Axia かなしいことり
8)土曜日のタマネギ
9)May
10)少女時代
11)街角のスナップ
12)月野原
13)Moon Waltz 月の輪舞
14)予感
15)砂の城
16)悲しみよこんにちは
17)卒業
18)When I fall in love
19)Across the Universe
encore
20)夢の中へ

やはり由貴ちゃんは、僕にとってeternalな「アイドル」です。