美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

病床で

今日は体調が悪く、某委員会も欠席(申し訳ありません)。ほとんど一日寝て過ごしたが、病床でパラパラ読んでいたのは以下の本。

天の血脈(1) (アフタヌーンKC)

天の血脈(1) (アフタヌーンKC)

広開土王碑の調査からスタートする物語。日鮮同祖論とか、玄洋社内田良平の登場とか、もろに僕の専門とかぶる(僕の修論のテーマは「東学とアジア主義」というものでした)。今後に期待。
ギャルと不思議ちゃん論―女の子たちの三十年戦争

ギャルと不思議ちゃん論―女の子たちの三十年戦争

今日一気に読んだのはこれ。タイトル通り、この30年ほどの少女や女性を巡る文化の変遷を「ギャル」と「不思議ちゃん」という二つの「刀」で切り取って見せた文化論。もうちょっとオタク方面(腐女子)に紙幅を増やしてくれれば、とも思ったが、それは望蜀というものだろう(本文で何度か触れられてはいるが、これまで数々の「腐女子論」が批判を浴びている中で、松谷さんがそれらを刷新してくれていないかな、と読む前から期待していたもので)。
僕としては、僕自身が経験していたこととして、80年代後半(僕の高校時代)を思い出す。身近に存在していたわけではないが、『宝島』の愛読者だった僕にとっては、原宿のライブハウスにいた「ナゴムギャル」はメディアを通しての情報しか知らなかったが、この本で「そうだった、そうだった」と懐かしく感じた。文化系オタク少年だった僕にとっても親和性が高かったのは「不思議ちゃん」の方だったし、上京してそのまま僕は大学の近く、ということもあり、音楽的趣味も「渋谷系」に流れていきました(笑)。