美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

憲法を考える

大仰なタイトルだが、今日の院ゼミでは以下の本を読んでいた。

憲法と国家―同時代を問う (岩波新書)

憲法と国家―同時代を問う (岩波新書)

11年ほど前の本だが、今もアクチュアリティを持った本だと思う。ちょっとゼミでの議論はしにくかったけどね(そうですよね、そうなんだ、だけでは議論にならないな)。法運用については僕も全く判らないし、法学部の人が聴いたら失笑されるようなコメントしか僕もできなかったが、「護憲論者も、改憲論者も、憲法が国民の支持を受けていなければいけない、という風に考えており、枠組みは一緒」などとやくたいもない話をしてしまう。あと、アファーマティブ・アクションの「引き際」の難しさとか。
ナショナリズムについても結構ページ数が割かれていたのだが、樋口先生が述べる「フランス共和主義」は政教分離(ライシテ)と出生地主義が基本になっているなどの指摘は、今更ながら「そうなんだよな、だからこそ今、いろいろ問題が惹起しているんだよな」などと思いつつ読む。不明で恥ずかしいが。