美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

ちょっとゴシップ気味

妻の本棚にあったので借りて、新幹線の中で読了。

アーレントとハイデガー

アーレントとハイデガー

薄い本だし、二人のややこしい思想的な問題はほとんど記述されず、残された手紙から二人の関係はいかなるものだったか、という事にのみ焦点を合わせて書かれた本だったので、サクッと読み終えることができたが、これ読んでると、ハイデガーろくでなしだし、アーレント都合のいい女に思えてしょうがない、って構成になってるよね。この本、毀誉褒貶も激しいらしく、ある筋からは「二人の関係をメロドラマにしすぎ」との批判もあるとか。さもありなん。二人の「男女の仲」については何とも言えないが、ハイデガーヤスパースとかユダヤ系の弟子たちに、戦後素直にわびを入れていれば・・・とか、しょーもない感想を持ってしまう凡人の僕なのでした(そういうわびを簡単に言えないのがハイデガーたる所以だろうし。そもそもフッサールとのこじれもあるしなー)。
ともかく、ゴシップ気味の本であったのは確か(だからこそ面白くあっという間に読めちゃったのだが)。