美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

「無言歌」@大阪第七藝術劇場

今日は夕方まで休日出勤して、明日のゼミに備える(何でギリギリまでやらないのか、という説教は小学生の時から300回以上聞いているので、言いっこなし)。
夕方、大阪十三にある「第七藝術劇場」に向かう。今日は一晩だけのレイトショーで、鈴木祥子さんのドキュメント「無言歌」が上演され、その後トークショーがあるからだ。

無言歌 [DVD]

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映像自体は既に見ているし、DVDも持っているので、今日集まった我々ファンのほとんどは、上映後のトークショー目当て。僕自身、実は十三で降りるのは初めてなので(こんなディープな下町、普通は降りない)、早めに着いた後、商店街のアーケードを往復して見物してしまった(ラーメン屋で夕食)。東京都大田区ご出身の祥子さんに「ここは東京で言えば蒲田みたいなところです」とか、嘘をお教えしたくなる(笑)。夕食の後、渋いコーヒー屋に入り時間を潰し、開演30分前に劇場に向かい、ファンの仲間と合流する。
もっと人が集まるかな、と思ったが、やはり日曜のレイトショーということで、予想より少なめ。
僕はこの作品を見るのが二度目だが、前回よりも細かいところを観察できて(京都の録音スタジオのロビーに、ラジニーシの本が置いてあるとか、しょーもない発見もあったけど)、以前とは違った感触を得た。正直言って、前回より今回見た感触の方がよかったんですね、これが。何故だかはよく判らないけど。それなりの編集の工夫とかも仄見えてきたからかも(偉そうですが)。
上映が終わり、祥子さん(髪をばっさり切られていました!キュートすぎる)とUPLINKの社長(聞き役)のお二人が壇上へ。話の内容は、最近の祥子さんのインタビュー記事にほとんど準じるものだったと思うが、ビックリしたのが、「名前を呼んで」が、実は完全な「一人多重録音」だったという事実(これくらいはばらして良いよね)。コーラスに謎の名前が並んでいるなあ、と思っていたら、これらは全て祥子さんの変名なのだそう。にしても「Sindee」とか「えりーぜ」とか「曖昧模子(誤字にあらず)」とか「文月想子」とか、わからんわ(笑)。最後の変名は、何となく文月今日子を彷彿とさせるな(何となくだが、祥子さんが好きそうな気がして)。
トークショーの合間に、メイキングとか「名前を呼んで」のPVとかが流されましたが、僕にとっては何度目だ、という感じ。この数日で見過ぎだ、俺
最後の最後で会場からの質問コーナーがあったのですが、質問したのが全て知り合いだったのいうのはどうしたことか(笑)。一人目のR1さん(仮名)は「(まさか)失恋で髪をばっさり切られたのでないでしょうね?」と聞いたら、祥子さんから「今時、失恋で髪をばっさりなんて女性はいないでしょ(笑)」とばっさり。僕も内心、その質問は・・・と思いました。僕なんか、久々に妻に逢ったら、彼女がばっさり髪を切っていてビックリしたことありますよ(笑)。
二人目のid:yohmenさんは、「今回のマキシシングルに大阪での「あたらしい愛の詩」を入れた意図は?」という、質問に見せかけた「感謝の言葉」を(笑)。祥子さんは「最新のライヴ音源を入れたかったし、会場とのバイブレーションというか、そういうのがよかったので」とおっしゃいました。そう言われると、あの現場にいた人間として、yohmenさん同様「ありがとうございます」としか言えません。
三人目のR2さん(仮名)は、「今回の映画で一番見て欲しいところと、できれば見て欲しくなかったところは?」という、一番今回の上映会に相応しい質問(R2さんは僕の隣にお座りだったので、祥子さんの視線がこちらに来て、身悶えしました)。祥子さんは、冒頭の「女がこの社会で自由に生きていくことは・・・」という部分が、自分でも「いきなりこれじゃ、皆さん引くんじゃないか」と思っていたそうです。でも、実はもっと生々しいことも喋っていたそうで、その辺は監督が上手くカットしているそうです。見て欲しい、というか良いと思ったのは、お父さんの足跡を求めて川崎を歩くシーンだそうです(あれは打ち合わせもなく、ノープランで撮ったそうです)。質問はとりあえずこの3人で打ち止め。
その後はさすがに明日に備えて三々五々帰路に。では、今日お会いした(ほとんどの)皆さん、また明後日に!!