美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

対馬出張三日目

この日は雨模様。しかも、島特有の風が結構きつい。でも、ずぶ濡れになりながら、しっかり調査。

多久頭魂(たくずたま)神社の入り口。神仏習合の痕跡がある神社だった。式内社。社殿の中に色んなプリントを用意してくれていたりして、神主さんはなかなか親切且つ勉強熱心な方のよう。でもお会いできず。

地元教育委員会による説明文。つい最近のもの。

打って変わって、こちらは、一種の「拝み屋さん」の石碑。どうも、病気治しをした拝み屋さんが信者を多く獲得し、その信者達によって記念の石碑が建てられたようなのだが、その拝み屋さんは自らを、天武天皇を治したという伝説のある対馬出身の「天道法師」のいわば「霊威」をもらった(媒介になった)、という位置づけをしたらしい。千数百年前の人物に結びつけるとはなあ。

その「天道法師」の石塚は結構森の奥の方にあり、不信心者の我々に容赦なく雨は降り続き、真っ暗で上手く撮影できませんでした。

その石塚の横に立てられた石碑。パワースポットらしいのだが、霊感のない我々には何も感じられず、宗教遺産を巡っておきながら、我々が根っからの俗人だと思い知る。

厳原にある八幡宮。ここが最後の訪問地。この時点で、服も靴もびしょびしょ。

八幡宮の摂社にあった説明だが、安徳天皇、こんなところにまで・・・。

これも八幡宮の摂社。キリシタンを祀っても良いの、なんて野暮は言いっこなし。
さて、この神社を後にして我々は空港に向かったのだが、何と激しい雨と、それに伴う霧による視界不良により、福岡からやって来た飛行機が着陸できず、我々の便も欠航に!!飛行機の欠航による足止め、というのは生まれて初めて。対馬など離島ではよくあることだろうけど、即座にホテルに電話して、もう一泊の予約を取る。
結局一泊足止めを喰らったことを良いことに、夜は寿司屋に行って「もうこうなったらしかたない」と開き直り、結局三日連続の宴会に突入。地元の酒造メーカーの「やまねこ(米・麦焼酎ブレンド。飲みやすすぎて危険)」と「伊藤(こっちは芋焼酎)」を呷りまくり、我々は次々と討ち死に。
酔いが醒めた頃、僕は一人「神社で写真ばかり撮って、祈らずにごめんなさい。ついでと言っては何ですが、明日天気が回復しますように」と密かにホテルの部屋で祈る(嘘)。