美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

神智学の系譜

今日は昨日の延長で、研究室の紙ゴミの片付けを夕方まで。体ガタガタ。整体に行ったのが台無し。
その後、本を読んでもなかなか文字が入ってこなかったが、何とか読みかけのこの本を夕飯食べながら読了。心霊写真とか『うしろの百太郎』は兄と二人で大騒ぎしながら読んだなあ、と懐かしく思う。

オカルトの帝国―1970年代の日本を読む

オカルトの帝国―1970年代の日本を読む

何人か知り合いも執筆なさっているが、僕にとって一番面白く為になったのは、吉永進一先生の論文(「円盤に乗ったメシア―コンタクティのオカルト史」)。コンタクティ、いわゆるUFOを目撃したり宇宙人とコンタクトした、と主張する人々のことだが、これの出現の前史として、二十世紀初頭の、神智学的なオカルトブームがあることを教えてもらった。フェスティンガーの「認知的不協和理論」の元ネタのなったUFOカルトも、この流れに位置づけられるそうな。
予言がはずれるとき―この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する (Keiso communication)

予言がはずれるとき―この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する (Keiso communication)

あと、もっとビックリしたのは、京都の鞍馬山鞍馬寺のこと。ここは元々天台宗のお寺だったが、何故か住職が急に宇宙からのお告げ(電波?)を受けたらしく、一派独立して今に至るが、それにも神智学の陰が見え隠れするそうな。初めて妻と何も知らずに遊びに行ったとき、その衝撃的な内容に思わずお寺で発行しているパンフを買ってきた記憶がある(研究室のどこかに転がっていると思うのだが)。