美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

ばかの見本市

だな、と思わず呟いたのがこのニュース。少し引用すると

自民党町村派の23日の総会で、5日放送のNHK番組(NHKスペシャル シリーズ・JAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』)について、批判が相次いだ。
 番組は日本の台湾統治を取り上げたが、稲田朋美衆院議員は「台湾は李登輝元総統など親日家が多いのに番組は反日の部分だけを偏向して報じた」と批判。町村信孝官房長官も「番組をみたが率直に言って首をかしげた」と同調した。安倍晋三元首相は「週刊新潮も取り上げたが、番組はひどすぎる。関心を持ってこのシリーズを見てほしい」と呼びかけた。

先日放送された台湾の植民地支配に関するNHKスペシャルに、この手の問題では常連の議員の皆さんが噛み付いている、というもの。ほんと、いつものメンツで頭がクラクラする。
統治された側が「ありがとうごぜえますだ」なんてヘコヘコすることがあると本気で思っているなら、この人たちの政治家としての資質がそもそも問題(判ってたけど)。
簡単に言っておくと、植民地支配っていうのは、いくら「善政」を敷こうとも、植民地側の人間を一人前(本国人並み)に扱わない、という時点で差別的なの。この基本を押さえていないのが多すぎ。
この番組で取り上げられている台湾人のお爺さんは、台北帝国大学医学部をでた現地エリートだけど、そういう当時最高に親日的且つ協力的な現地エリートもこのような待遇を受けた、と見るべき。このお爺さんでさえ、のちのインタビューでは、日本統治は「功罪相半ばする」と言っているんだぜ。一般の人にとっては言わずもがな。国民党の強圧的な支配がなければ、尚更だよ。