美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

なるほどなあ

ノーベル物理学賞、化学賞と立て続けの報道ラッシュ。高校時代、壊滅的に数学と物理の成績が悪く、半ば強制的に「文系・国公立クラス」に分けられた僕(実は密かにお医者さんになりたい、などと思っていた時期もあったのだが、文字通り「物理」的な壁に阻まれた)としては、何が何だか全く判らない世界だが、報道される先生方の飄々とした受け答えや、気骨ある発言(特に益川先生)など、門外漢の僕もニュースをこのところ楽しんで見ている。昔の友人で、東大物理学科を出てその後外に飛び出して、今イギリスにいる清水君というのがいるが(清水君、お元気ですか?)、彼が身近にいれば、彼から今回の受賞の意義を聞けたのに(多少畑違いかも知れないが、彼ほどの人ならば、僕のような素人にも分かり易く説明してくれただろう。真のプロとはそういう人)。
先ほど、恐らく東大の物理学教室の院生さん(かな)のエッセイを読み、なるほど、受賞された先生方の態度はそういう理由があったのかと腑に落ちた。
今朝の朝日新聞でもノーベル賞受賞者(小柴先生・野依先生・今回の小林先生)の鼎談で「(産業界に直接寄与しないような)基礎研究の重要さ」がこんこんと説かれていたが、これくらいの人に言われても、文部科学省(というよりは財務省か)は目が覚めないかも知れないなあ。削ること自体が正義、と思っているからな。